「命あっての物種」町田くんの世界 突貫小僧さんの映画レビュー(感想・評価)
命あっての物種
最近、一流二流交えた役者をバンバン出演させる映画が多い。
個人的あまり良い傾向とは思えない。映画は特に。TBSのドラマもしかり。昔の『角川映画』みたい。
作品を観させて頂き、「命あっての物種」の一言。
この「おふざけめいた」作品に、乗っかって観ようと思った。
世の中には、訳の分からないことが多く、未だ高校生であるならなおさらである。「町田 一」だけが変わっているように思うが
人間というのは、大なり小なり似ている所。思わず同情してしまうところはある。この作品は、町田くんキャラを多少変形、歪曲して描かれているのだろうかと思った。
人間の通過点には必ずある「青春」を歩いているうちは、似たり寄ったりする体験はある。その一歩々々が「大人への成長」と言えるのかもしれない。それを、存在しえない「町田」キャラを通して、鑑賞者は、笑ったりイライラさせてしまう。日々の出来事を、町田キャラに転写させ、鮮明な映像として見せてくれたのだろう。
キャスティングとして、時に独り言のように「世の中は悪意に満ちている」と語る。スクープカメラマン吉高の心させも変化させてしまう。それが「町田くんの世界」の凄い所。ラストシーンは、
ラモリス監督の作品「赤い風船」をパロッタか?
西野を演じた大賀が、個人的に良かった。日テレ「Q10」で共演したあっちゃんも高畑さんも演技ではしっかりと成長している。特に、あっちゃんの世間を斜めにみるJKも抜群。高畑さんは、あの「とと姉ちゃん」あの雑誌編集長とは思えないJKを演じた。普段は、ケンタッキーのCMぐらいが「素」の芝居なのだろう。北村有起哉(こいつも出すか!!)の笑顔は抜群。松嶋菜々子も目立ちはしないが、それなりに。吉高の妻や日野編集長まで一流を出演させるのは、一流役者なりの良さ雰囲気価値が出ていれば問題ないが、勿体無さぎる。