劇場公開日 2019年3月9日

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「7歩以内なら拳の勝ち!」イップ・マン外伝 マスターZ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.57歩以内なら拳の勝ち!

2020年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 恨みを買って復讐。さらにまた復讐。香港カンフー映画の伝統をそのまま受け継ぎ、英国支配の息苦しさ、警察の堕落を描いた作品。

 香港のネオンきらめく繁華街の映像。この妖しくも美しいキャバレーの様子やネオン、看板の雰囲気はどうなんだろ。『ブレードランナー』の世界?とも思ってしまうのですが、怪しい慈善家デビッドソンのテカテカ頭も怪しいぞ!とバカなことを考えていたら、『ブレードランナー2049』にも出演しているデイブ・バウティスタじゃございませんか!彼もブラックバット好きだったのですね。

 アヘン、ヘロイン、強力な麻薬は人を廃人にしたり死においやったり。主人公のチョン・ティンチもしかり、堅気の商売に鞍替えしようとするミシェル・ヨー姐御もしかりである。そしてゴールドバーを経営するフーもいい感じだし、謎の殺し屋もいいキャラでした。この殺し屋をトニー・ジャーが演じているのですが、ハリウッド作品にも出演していたりして、今後の活躍にも期待です。

 あまりにも際立つキャラが多くて、まとまりがつきそうになかったのですが、最後には香港市民も立ち上がって盛り上がるところは好きです。そして、マックス・チャンも表情がジョニー・デップぽいために、ついついジョニデ作品を思い出してしまいます。アヘンなんてのは『フロム・ヘル』だし、『ブロウ』では麻薬王だし、なんとなく相通ずるものがあるのかもしれません。

 この外伝を見てしまうと、『イップ・マン 継承』をまた見たくなってきますね・・・

kossy