キングスマン ファースト・エージェント : 特集
【遂にこの時が来た…】「キングスマン」新作、公開!!
明かされる《誕生秘話》…はじまりも超・過激!
今回も“らしさ”全開の最高展開だった《超速レビュー》
これは現実か……!? 映画ファンが【必ず】と言っていいほど通る人気コンテンツ、「キングスマン」。その“はじまりの物語”でありシリーズ最新作が、長らく続いていた公開延期を乗り越え、ついに、ついに日本公開を迎える!(やったぁぁぁぁぁぁ!!)
12月24日封切りの「キングスマン ファースト・エージェント」は、もう我々にとって最高のクリスマスプレゼントでしかない。今回描かれるのは、スパイ組織「キングスマン」の誕生秘話。これまでのシリーズに繋がる、トップシークレットな“秘密”が明かされる必見の内容だ。
本特集では、ひと足先に観賞した編集部の「待った甲斐があった!」な大興奮レビューをネタバレなしでお届け。テンションをブチ上げて、劇場で本作を思う存分体感してほしい!!
なぜファンは本作を「お待ちかね」状態だったのか?
改めて振り返る「キングスマン」全力待機【5の理由】
待ちに待ったご馳走を120%味わうためには、空腹感を極限まで高めてからかぶりつくのが一番! ということで、「キングスマン ファースト・エージェント」日本公開に至るまでに我々がいかに飢餓感をあおられていたか、今一度振り返ってみよう。
そもそも大好物の「キングスマン」新作というだけで早く観たいのに、度重なる公開延期により、この2年間はずっとおあずけ状態。もはや拷問、禁断症状はMAXを通り越し、自己防衛のためにあえてキングスマンのことを考えない「虚無モード」に入った方も少なくないだろう。
でも、もう大丈夫! コールドスリープ状態から目覚めるときはいまだ。以下の5つのポイントを通し、情熱を取り戻してほしい!
【はやく観せて!な理由①】コロナ禍による相次ぐ延期…2年弱焦らされ続けた!
我々が「キングスマン ファースト・エージェント」を見届けるまでに費やした時間、なんと2年……。新型コロナウイルスの蔓延により、本作は相次ぐ延期、延期の不運に見舞われていた。世界中のファンは尋常じゃなく待ち続けたというわけだ。しかし、いや、だからこそ、劇場にはせ参じて「おかえり!」「おめでとう!」と祝福しまくってやろうではないか!
【はやく観せて!な理由②】「キングスマン」始まりの物語…劇場に行かない選択肢がない!
我々が本作を観たくてたまらなかった理由は、もちろん物語にもある。なんと今回は、1900年代前半を舞台に、謎に包まれたスタイリッシュなスパイ組織「キングスマン」がなぜ生まれたのか、そのドラマティックな誕生秘話が描かれるのだ。
全てのはじまりは、ある平和主義の貴族からだった――。これを観れば「キングスマン」シリーズのルーツがわかるなんてアツすぎだろ気になってしょうがない!
【はやく観せて!な理由③】監督・脚本はシリーズを率いる“間違いない男”マシュー・ボーン!
しかもこの「キングスマン ファースト・エージェント」、スピンオフなどでは全くない! 完全なる“本流”であり、布陣も最強なのだ。
中心にいるのはこの男、「キングスマン」を牽引し続けてきたマシュー・ボーン監督! シリーズのすべてを知る男が仕掛けたとなれば、伏線回収の見事さは疑う余地もない。完全に第1作に連結する前日譚、観なければ「キングスマン」は語れない!
【はやく観せて!な理由④】舞台は100年前、世界大戦を止めろ! 新展開は期待値120%
「キングスマン」といえば世界を股に掛けたスケール感あふれるミッションが大きな魅力。今回描かれるのはなんと「世界大戦の阻止」! 世界を大混乱に突き落とそうとする闇の組織に、平和を愛する貴族とその息子、強いきずなで結ばれた使用人たちが挑む激アツなストーリーが展開する……規模がデカすぎるだろ!
インターネットが未発達な時代で、彼らはどうやってこの不可能な任務を成し遂げるのか? 「キングスマン」らしさを120%担保しつつ、これまでとは一味違う“新しさ”までも盛り込んでくるサービス満点な内容。キングスマン・ワールドの拡張は、本作から始まる!
【はやく観せて!な理由⑤】ファン的には鳥肌ものの“つながり”があるらしい…
そして……すでにお気づきの方もいるかもしれないが、キングスマンのルーツを描く本作には「こう来たか」と驚くような、そして嬉しくなるような“つながり”が、冒頭からクライマックスまで無数に仕掛けられている。
ちょっとしたセリフや設定に至るまで、ファン心をくすぐる要素の数々にもだえまくる、まさに“はじまりの物語”にふさわしい内容なのだ。ただし、これまでのシリーズを観ていなくても心ゆくまで楽しめるし、もちろん観ているとなお良し。気後れすることなく、全力疾走で劇場に飛び込め!
【超速レビュー①】やっぱり「キングスマン」は最高!
「キングスマン」らしさが全乗せの新作に大大大歓喜!!
ここからは、「キングスマン」を愛してやまない編集部員による「キングスマン ファースト・エージェント」の超速レビューを、ふたつのパートに分けて展開する。
まず鑑賞して最初にこみ上げてきたのは、全編にわたって詰め込まれている“らしさ”の応酬と、それに対する「待ってました」感! 2年間待たされた苦しさなど、開始5分で吹き飛んでいた。
●アクション、ユーモア、スタイリッシュの「キングスマン」3拍子は健在! 攻めた描写にアガりっぱなし
まずは冒頭シーン。“あのマーク”が登場する時点で「キングスマン、帰ってきたぁぁぁ」と、すでにスクリーンが涙でにじむ状態へと持っていかれる。しかしそんな感慨に浸っている時間はない。舞台は1902年の南アフリカへ移り、怒涛の勢いで劇的な展開が畳みかけ、一気に作品世界に没入するのだ。
……からの、息もつかせずに12年後へとジャンプ!! この絶妙なテンポ感、そうだよこれぞ「キングスマン」!と叫びたくなってしまった。その後もトラッドなファッション、シビれる音楽、小粋なセリフにスタイリッシュな映像表現(剣の柄部分にカメラを設置した主観映像など、「キングスマン」ならではの演出が熱い! 重火器の発射音などの音響設定も秀逸だ)の勢いが止まることがない。
●今回もヴィランがヤバい! VSラスプーチン戦は「キングスマン」シリーズの真骨頂
なかでも注目してもらいたいのは、ロシア帝国に乗り込んだキングスマンの生みの親・オックスフォード公(レイフ・ファインズ)と仲間たち VS 怪僧ラスプーチン(リス・エバンス)の超絶バトル!
目にもとまらぬ白熱のソードバトルが展開するが、ラスプーチンが踊りながら戦い、ちょいちょい過激なギャグを挟んでくる(だが鬼強い)。この感じ、これまでのシリーズに登場したヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)やポピー(ジュリアン・ムーア)の系譜に連なる。やはり「キングスマン」のヴィランはクレイジーだッ!
そこにゲ○を吐く、下着姿で戦う、ちょっとエグい描写が入るなどのキングスマンらしい悪ノリ感も盛り込まれる。待ってくれ、最高としか言いようがない!
●名優レイフ・ファインズ扮するオックスフォード公の“紳士なバトル”は、ハリーに重なるかっこよさ!
また、全編を通してオックスフォード公がカッコ良すぎる。ステッキを巧みに使って敵を一掃したり、マフラーを武器に応用したり……。
普段は温厚で慎重だが、ひとたび戦闘になると鬼神のごとき活躍を見せるそのギャップ。オックスフォード公の戦闘スタイルを見るにつけ、「キングスマン」シリーズのハリー(コリン・ファース)が脳裏に浮かぶのだ。
「シンドラーのリスト」「007」「ハリー・ポッター」シリーズなどで知られるレイフ・ファインズは、コリン・ファースと同じく英国の名優であり、同世代。そうした密かなリンクも、ファンには嬉しくて仕方がない!
【超速レビュー②】「キングスマン」原点にして進化点
第1作に繋がる物語&かつてない新しさの融合が熱い!
「キングスマン」らしさの想像以上の充実具合に驚きと喜びを同時に味わえる本作。しかしシリーズものが陥りやすい“二番煎じ感”とは一線を画している。
シリーズの特色をきっちり踏襲しつつ、新たな挑戦へと果敢に飛び込み、「キングスマン」を次なるフェーズへと押し上げているのだ。最後の項目では、本作に流れる「新たな魅力」について(ネタバレを避けるため、さわり程度ではあるが)、ご紹介したい。
●初代キングスマン・メンバーのチームバトルに興奮が止まらない!
本作の大きな魅力はズバリ、タッグバトル! オックスフォード公(レイフ・ファインズ)、その息子コンラッド(ハリス・ディキンソン)、使用人のポリー(ジェマ・アータートン)とショーラ(ジャイモン・フンスー)の個性豊かな4人が力を合わせて悪を討つ姿は、これまでの面白さにさらなる新味をもたらしている。
まだ粗削りだが誰よりも正義感が強く、メンバーの精神的な支柱となるコンラッド。暗号解読から狙撃までなんでもござれのクールなポリー。義に厚く、肉弾戦では無双の強さを誇るショーラ。そして、とある過去ゆえに戦いから退くも、抜きんでた剣の腕とリーダーとしての資質を併せ持つオックスフォード公。
4人の流れるような連携に魅せられ、揺らぐことないきずなのドラマには泣かされる。観賞後には「もっと彼らの活躍が観たい!」と願ってしまうこと請け合いだ。
●ストーリーにガジェット、設定等々、あらゆる面で“オリジン”が見られる!
ストーリーにおいても、“らしさ”と“新しさ”が融合している。タイトルにもなっている仕立て屋「キングスマン」がいかにして本拠地になったのか、そしてなぜキングスマンは誕生するに至ったのか等々、第1作に繋がる謎が解き明かされる。繰り返しになるが、本作を観ている/観ていないで、シリーズの理解度が全く違ってくるほどだ。
それだけでなく、秘密兵器もクラシックスタイルに姿を変えて登場。心躍る“隠し部屋”や、オックスフォード公がその場で武器を開発するシーンも含まれ、あらゆる面で“オリジン”がしっかりと描かれる。“あの名ゼリフ”も意外なシーンで繰り出され、最後の最後までファンを「生きててよかった」くらい歓喜させ続けるのだ。
そして、新要素では史実と絡めた物語が展開。当時の各国の情勢や実在の人物が数多く登場し、歴史サスペンスとしての面白さを開拓する。キングスマンの存在が、より説得力を持って胸に響いてくる。
さらには、(正直、まったく予想していなかったが)シリーズ 史上最もエモいといっても過言ではないドラマティックなストーリーが待ち受けており、想像以上に胸アツで泣けまくる。最後の最後まで、いや一瞬たりとも見る者を飽きさせない“新しいキングスマン”だった。エンドロールが流れるときには、幸福な満腹感を味わっていることだろう。またまた繰り返しになるが……全力疾走で映画館へ飛び込め!