SHADOW 影武者のレビュー・感想・評価
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監督が張芸謀であることは見終わってから知った。 やっぱり、張芸謀はちょっと他とは違う。 作品に趣と風格がある、そう思った。
動画配信で映画「SHADOW 影武者」を見た。
劇場公開日:2019年9月6日
2018年製作/116分/PG12/中国
原題:影 Shadow
配給:ショウゲート
邓超(鄧超)
孙俪(孫儷)
郑恺
王千源
王景春
张艺谋(張芸謀)監督
鄧超が出演していることは知らなかった。
登場してから気づいた。
三国志の中のお話。
沛(ペイ)国は炎国に領土を奪われて20年。
沛国の志ある者たちは領土奪還を夢見ていた。
重臣・都督(鄧超)は炎国の将軍に戦い(手合わせ)を願った。
都督には目論見があった。
沛国はどのように炎国を倒し、領土を奪還するのか?
前半は退屈なストーリーが続いた、
後半以降、戦の場面になって面白くなってくる。
監督が張芸謀であることは見終わってから知った。
やっぱり、張芸謀はちょっと他とは違う。
作品に趣と風格がある、そう思った。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
得も言われぬ映像美。されどツッコみどころ満載のアクション!!
【賛否両論チェック】
賛:色彩を多用しすぎない純朴な世界観に惹き込まれる。アクションにも思わず圧倒される。
否:説明ゼリフでお話が進むのが結構退屈。似たようなシーンも多く、アクションもツッコみどころが多い。
色彩に頼りすぎない独特の映像美の中で、影武者として生きることを貫き通そうとする主人公の姿が、哀愁というか悲壮感たっぷりに描かれていきます。
ただその実、ツッコみどころが多いのも難点でしょうか。状況を説明するようなセリフでストーリーが進んでいったり、似たようなシーンが続いたり、
「そんなバカな!」
と思ってしまうアクションシーンがあったりと、どうしても好き嫌いは分かれると思います。
そうは言うものの、そのアクションそのものはかなりの迫力なので、気になった方は是非。
水墨画なのかな
間抜けかと思えば賢く、高潔かと思えば卑しく、権力を中心に人物評が変わるところが面白いのね。
アクションもまあまあ。《HERO》《LOVERS》は色が良かったんだけど、今回はモノトーンで水墨画なのかな。
ちょっと、もったいない・・。
格調高い映像に先の読めない展開。
観てる時は楽しくても、一歩、映画館から出たとたんに忘れちゃうような映画と違い、けっこう後を引く。
ただ傘型の武器がB級ぽくて、ちょっと雰囲気、壊してるかな。
あの武器は本当に面白くて、この武器の開発をメインに映画を一本、作って欲しいくらい。
お姫様(王の妹)役の女優さんが可愛かったので、彼女を主演にして傘の武器使って、一本、映画を撮ってくれ!
前半まったり後半から面白くなる映画❗
星🌟🌟🌟🌟前半まったりした展開が続いて退屈でしたが後半蘇州に攻めこむあたりから面白くなりラストは意外な展開で全体的にみれば面白い作品でした❗傘を使った拳法は優雅で見応えがありました❗
モチーフしなくて良かったのでは…
「HERO」も「LOVERS」も好き。だもんでその流れで観に行きました。勿論楽しみに。三国志ファンでもある自分からすると、終始「?!?」な感じ。変に知っている知識が色々と頭のなかで邪魔をしてくるんですよねぇ。最終的に「あーあのときのね」とは思いましたが、いや、思ったが故に残念が駆け巡るわけです。モチーフになんかせず架空全開でやれば良かったのになぁ…なんて思ったり。
言うまでもなく美しいし、要所要所はぐっとくるだけに勿体ないなぁ…。因みに「グレートウォール」は好き(爆)。
表裏一体、白と黒の世界。
痛快アクションを想像していたら、サスペンス仕立ての筋書きだった。最後の最後まで、どっちに転ぶのか読めない。そして、衣裳、風景、建築物、武器、、、そして雨と、すべてがモノクロの世界。モノクロと言えども水墨画のような濃淡に奥行きがあり、けして暗黒の印象はない。そこに、戦闘シーンでの血の赤が際立ってくる。
主人公の二役も見事。どっちも本人?それともよく似てるの?とずっとこちらさえも迷わされた。つまり「影」なのではないか、と。
やはり「チャン・イーモウ」!!
「HERO」から久々に観ましたが、やっぱりこの方の人間描写が素晴らしいです。
雨とサウンドが美しい水墨画の世界を写しだしているのも、印象的でした。
「HERO」の時のような色鮮やかさも良いですが、今回のようなモノトーンの良さも十分引き出されていたと思います。
☆☆☆★ いや〜、もう!なん中華本中華(古っ)滅茶苦茶な話でござい...
☆☆☆★
いや〜、もう!なん中華本中華(古っ)滅茶苦茶な話でございましたな〜(@ ̄ρ ̄@)
とは言え、面白いっちゃ〜面白い!
「何じゃこれ〜!」っちゃ〜「何じゃこれ!」な内容。
中盤から終盤にかけては、もう〝お口あんぐり瞬き厳禁〟
それだけに、序盤のだるさがちょっと勿体ないか?
破茶滅茶に金掛かってるな〜ヽ( ̄д ̄;)ノ
エンドロール…クッソ長〜え〜!
琴の津軽三味線状態で頭痛え〜ぞ(ㆀ˘・з・˘)
2019年9月16日 TOHOシネマズ/シャンテシネ3
水墨画の美はあるが、、
当たり前の話だが、、 東宝の配給部には映画の目利きがいる。
だから、このチャン・イーモゥの最新作が都心ではシャンテ・シネ 一館 それも席数が一番、少ない地下で上映されているのを知れば、
今作が興行的に見込まれない、もしくは駄作である という推測がなされる。
私の見立ては後者だった
前作 『グレートウオール』で世界的失敗をきした巨匠は、今回は 『水墨画』のような映画を目指し、演出はイングマール・ベルイマンかと見間違う程の禁欲ぶり
まあ、これでは客入らないのも無理はないな
それでも、私は、この映画を薦める。
先ずは 撮影監督 Zhao Xiaoding の撮影 そして、壮絶な進撃シーンを支えた美術陣の技だ この3:48の予告編を見ただけでも、それは頷けるだろう。
しかし チャン・イーモゥよ また這い上がって来て、私を圧倒する映画を創ってくれ!
圧倒的なビジュアルによる、武俠ファンタジーアクション
最近では「キングダム」で王嬴政(エイセイ)の身代わりに仕立てあげられた漂(ヒョウ)が影武者だった。
「スター・ウォーズ ファントム・メナス」のアミダラ王女と入れ代わっていた侍女は、王女が身分を隠してパドメと名乗って活動している間王女に成りすましていた替え玉だが、広義の影武者か。
黒澤明監督の元祖「影武者」では、武田信玄の死を隠すための影武者だったので、本物がこの世にいない。
影武者は、王や世継ぎを守るために敵の目を眩ませる替え玉というのが一般的。
本作は、王ではなく都督(トトク)という官職に影武者を立て、王をも騙していたという設定が特徴。
あいにく、三国志はおろか中国の戦国時代については全くの無知。
父親の暗殺をきっかけに、叔父が似た子供を影武者として育てたというのだから、官職も世襲制なのだろうか…。単に貴族家系の跡取りということか。
殿中の装飾、終始降り続ける雨に煙る遠景、水墨画を連想させるモノトーンの色彩は、海外(西洋)の鑑賞者を意識したようなあざとさは感じたが、美術、衣装、音楽がシンクロして、チャン・イーモウの映画美学を見事に体現している。
特に、すべてのカットで絵画的な構図を見せた撮影は素晴らしい。
映像美を堪能させるための物語構成で、三国志の一篇をかなりアレンジしているのは、オリジナルを知らなくても想像できる。
スローモーションで水しぶきを効果的に使って躍動感を演出した雨中の激闘シーンは、ウォン・カーウァイの「グランド・マスター」を連想させた。あの映画も映像を見せるためだけの物語だった。
とはいえ、下敷きを知らない自分には物語もそこそこ楽しめた。
若き王(チェン・カイ)は、実は内通者の存在も影武者のことも分かっていて、情報操作によって領土奪還を謀った策士だったのか。
王の妹(クアン・シャオトン)がパルチザンに潜り込んだのは、自分を側室に迎えるという陵辱への怒りだけが理由だったのか。
中越典子似の奥方シャオアイ(スン・リー)は、影武者との情事を実の夫が覗き見していたことを知って、自分の不貞を恥じたのか、夫の狂気に恐れを感じたか。
エンディングのシークエンスで、シャオアイは勇者として帰還した影武者との将来に一瞬は夢を見たはずだが、目の前で繰り広げられる惨状に恐れおののき、影武者をも拒否する姿は説得力があった。
そして、我にかえった彼女の行動のその先は…。
影武者と都督本人は主演のダン・チャオが減量して(デ・ニーロ・アプローチ)演じ分けた二役だが、見事すぎて逆に似ているように見えなかった。
前半のもたついた進行には我慢が必要だが、傘を武器とする戦法にたどり着いたあたりからクライマックス、エンディングまで息をつかせない。
新兵器でパルチザンが町に攻め込むシーンの斬新さは、まるで宮崎駿。
アップグレードされた“チャン・イーモウぽさ”の好バランス配合
とても良かった!!
カンフー格闘とか、ワイヤアクションとか、合戦スペクタクルとかを期待して観ちゃうと物足りないかもしれないけど、「チャン・イーモウぽさ」がご所望なら、かなり満足できるんじゃないかっていう感じ。
愛憎の人間ドラマ、アーティスティックな映像美、シャープなアクション。僕が観たい「チャン・イーモウぽさ」はそれぞれにアップグレードされて、それらがいいバランスで1本の映画になってた。
長槍vs傘という、特に「武器としての傘」というのが見れただけでも満足かもしれない。槍の力強く直線的な動きを、傘はしなやかな回転運動でかわす。雨の水飛沫が美しい。
クライマックスでは刀傘が「回転移動マシーン」になってて笑っちゃうけど、それも『グレートウォール』でのチャン・イーモウぽさとしてチャームになってる気がする。
ラストシーンの後、どうなるのかな?そういう余韻もほろ苦い後味として良かった。あまり話題になってない映画のような気がするけど、オススメだよ。
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