「緩いブラックコメディで割りと良い感じ♪」やっぱり契約破棄していいですか!? マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
緩いブラックコメディで割りと良い感じ♪
ミニシアター系の作品で割と評価が高いのと、なんとな~く面白そうだったので、仕事終わりに観に行きました。
で、感想はと言うと…うん、割りと好き♪
それなりにまとまっていて、適度にシニカルで、適度に緩くて、割とハッピーな感じで。
殺し屋がいて、自分に暗殺依頼をする青年と言う時点で完全なブラックコメディで
・なんで、殺し屋なのに、結構オープンなの?とか
・なんで、殺し屋の奥さん、旦那の殺し屋稼業黙認なの?とか
・そんな簡単に殺し屋にアポイント取れるの?とか
言い出したら切りがないぐらいのツッコミはありますが、突っ込んだら負けとまではいかなくても、その雰囲気を緩く楽しむぐらいの緩い感じで観た方が楽しめます。
ストーリーは人生に疲れ、自殺を何度も行った自殺願望の青年が、初老の殺し屋と出会い、自分の暗殺を依頼するが、依頼した途端にいろんな事が好転していき、暗殺の中止依頼をするが、契約は破棄出来ず、暗殺は続行されていく…
と言うのが、簡単なストーリー説明だけど、全体的にはやっぱり緩い感じで、登場人物全員が割と良い奴な感じw
殺し屋が出る時点で緊迫感はあったりしますが、そこを逆手に取ったテンポの良いツッコミとか間合いの良さが面白い。
主人公の売れない小説家で自殺願望のあるウィリアムは草食系なイケメンで不幸が漂った様な青白い面相はゾンビみたいw
でも、本当に死ぬ気あるの?と言う緩い感じ。
いろんな自殺を試みては失敗しているのを見ると昔流行った「完全自殺マニュアル」と言う本を思い出した。車と車の間から飛び出しての飛び込み自殺は成功するが当たったのは救急車と言うのは笑いましたw
初老の殺し屋 レスリーを演じるトム・ウィルキンソンは良識人感が漂うジェントルマンで、奥さん思いの良い人。それがギャップになっていて面白いんですが、やっぱり殺し屋には見えない。
時折、躊躇無く人を殺す場所もあるけど、良い人感が抜けない。
頑固なまでに殺し屋家業に拘って、ボスのハーヴェイとの会話でマイケル・J・フォックスの下りは笑いました♪
編集者のエリーは良いですw
ウィリアムと恋仲になるのはお約束なんだけど、可愛らしい。
ツッコミどころは多々アリと言いましたが、細かいことは言いっこ無し的なツッコミは目をつぶりましょうであって、90分の長さなのに、途中中弛みする様な感じがします。
登場人物の殆どが殺人に対しての抵抗感が無く、普通にスルーするのが当たり前になってるのが、ちょっとどうかな?と。
あと、最後のオチはどうなんでしょうか?
ウィリアムの願いが叶ったとも言えますが、助かったのか死んだのかが、分かり難くて、ここだけブラックな感じがビックリもし、それでいて違和感が感じる。
これなら最後までゆるふわなハッピーブラックコメディで通した方が良かったのではないかな?と思うのですがどうでしょうか?
イギリスの映画作品と言う事で上品な感じの作品で程好くブラックで楽しく観られる作品で、90分と言う上映時間も気軽に観れる感じも良い。
ミニシアター系では割りと当たりな作品かと思います。
結構良質な作品かと思いますので、機会があれば是非!緩くお薦めしますw