「フランス版の「ずっとあなたが好きだった」といったところか」母との約束、250通の手紙 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)
フランス版の「ずっとあなたが好きだった」といったところか
まさにそんな感じの作品。
ただ違うのは、冬彦さんにあたるロマンと悦子ママにあたるニーナとの愛情の交錯のみにスポットライトを当てた物語であり、妻との関係性などがすっぽり抜け落ちていること。
ユダヤ人であることや戦争に向かう暗い時代背景が影響しているのだろうが、これほど異常なまでの親子愛は寧ろこの親子特有のもので、特に母の執念と言えるまでの愛情の由来がもう少し丹念に描かれていても良いのではとも思った。
(おそらく、ロマン・ガリ自身が母から詳しく聞かされていなかったのだろうと思う)
それと、性的描写は物語の進行上不要なのではとも思った。
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