「主人公が超天才&強運すぎる」AI崩壊 AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公が超天才&強運すぎる
大好きな入江悠監督なので期待していたのだが…。大沢自身か所属事務所のゴリ押しか、製作委員会の意向なのか知らないが、“ヒーロー・大沢たかお”を最優先するあまり、物語の迫真性や面白さが犠牲になっている。
主人公が医療系AI開発の天才なのはいいが、専門外にまで天才ぶりを発揮し過ぎ。ネタバレ回避のため例えるなら、手先の器用な外科医が、経験もないのに日銀の金庫を破ったり、税関をも欺く偽造証明写真を作ったり、無免許なのにヘリコプターを操縦したりするような、荒唐無稽の活躍を繰り広げるのと一緒。しかもそんな八面六臂の活躍を、警察に追われながらものの数時間でやってのける。日本の警察がいくら凡庸でもさすがに発見、確保するよねという窮地も運よく逃れる。
主人公を凄腕ハッカーのチームが支援するという展開でもあれば、もう少し現実味を増したはず。主題は良いし美術やロケ撮影にもお金がかかっていただけに惜しい。
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