劇場公開日 2020年2月7日

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「社会派なオカルト映画」犬鳴村 さんにん@㌦㌦さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5社会派なオカルト映画

2020年2月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

三吉彩花の魅力全開で魅せたダンスウィズミーと違い、こちらは彼女の持つ魅力はそこそこに、全体構成上必要なオカルト要素を取り入れつつもストーリー重視の社会派な映画に感じた。
山合の閉ざされた地域が醸し出す何とも言えない閉塞感とおどろおどろしさは横溝正史の金田一耕助を彷彿させる。
しかし、時間軸の交差を利用したストーリー展開は最終的にはオカルト的な現象の理由とともに帰結はするが、ホラーというには全く物足りなく、謎解きでもない。
ただ、舞台が文明と引き換えにダムに沈んだ村だとすれば、8年前の原発事故が人災ともいわれるように、文明に必要なエネルギーの獲得には犠牲が伴うことを見る側に再認識させるには十分。もっともそれを意図した映画ではないだろうが、内容的に途中からホラー映画としては見ていないので個人的には問題なし。
なので、実在の地域をモチーフにしているらしいが、それはあまり重要ではなく、ダムの底に沈んだ村が全国にはあるのだろう、そこに搾取する側とされる側の確執とそこから生まれる因習もあったのだろう、そして、犠牲になった人々がいるのかもしれないということを思わせる演出と構成がこの映画の怖さだと思う。

さんにん@㌦㌦