天気の子のレビュー・感想・評価
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クレジットが楽しめる作品
前作を超える素晴らしい作品でした。
冒頭30分間バラバラだった情報が中盤で一気にまとまります。巫女の話がいらないという意見を多々見かけますが全て伏線であり素晴らしいです。
また、前作大ヒットしたのもあり、沢山の企業を使っていたり、前作の主要キャラも登場、有名声優を起用1部のコアなファンも一般の方も楽しめるようになっています。
私はクレジットが1番楽しかったですね笑
ただ、最初のソフトバンク家族の登場は要らないかなぁ.......笑
恋人達が選んだ小さな破滅
晴れ女が雨を退けて人々の気持ちをキラキラさせる映画だと思ったら!
なんと、自分たちの恋を成就させるために世界を犠牲する方を選んでしまうという展開に涙しちゃったじゃないか!
この世界に叩きつけた結論を若い人達はどう感じるのだろう?
ハリウッドでは焼き直しを繰り返すいっぽうで
こんな素敵な新しいお話を紡げる人がまだ日本にはいるんだという感動
アニメ作りに命をかけた全ての人達に幸あれ
期待以上
これまで色々な評価がされていますが、僕個人としては前作以上だったと思います。クエスチョンマークが付く箇所も所々ありましたが、穂高のひたむきさと決断は多くの人が共感できるものだったと思います。この結末をどう捉えるかは観客一人一人に委ねられますが「君の名は。」のエンドロールの時よりずっと心に刺さるものがありました。
やはり、新海 誠!
画像の素晴らしさ・ストーリー・キャラクターの魅力、どれをとっても最高です。
帆高と陽菜のキャラクターの感情移入がしやすく、天気をモチーフにストーリーが展開していく魅力が、素晴らしい!
ある意味、『君の名は。』を完全に越えてます。
君の名は。の主人公2人も、出ています。
また、Blu-rayを買いたいです。
心は曇り空
君の名は。に続く作品としてどう新海誠ワールドが描かれるのか、非常に楽しみにしていました。
まず特筆すべきは、新海誠作品のお家芸である非常に写実的な絵作り。公開2週間前に完成というギリギリな制作スケジュールの中、一つ一つのシーンを直前まで監督が拘り抜いた結果なのでしょう、映像クオリティは流石の一言。幻想的な雨や水の表現、リアルな新宿の街並みなどはまさに眼福。
また、監督のファンサービスなのでしょう、前作の主人公たちがカメオ出演した時は劇場内に響めきが。
画面の美麗さが隅々まで楽しめる、これまで同様ハイクオリティな映像が見られるのでそこはご安心ください。
肝心のお話はというと、かなり若い人向けに作られたなという印象。
「世界と好きな人を選ぶとしたら、どちらか」選択されたのは後者でした。
お話の構造はよくあるボーイミーツガール。出会いから徐々に中が深まる様子は、前作の様にRADWIMPSの楽曲に乗せたPV風の演出で描かくが、イマイチ曲とシンクロしていない印象。
また、主人公に感情移入し辛く(若さゆえか)家出の理由や家出後の行動はあまり褒められたものではなく、それを取り巻く大人たちも主人公に寛大過ぎないか?と首を傾げるシーンも多々。
SF的な設定も"君の名は。"ほど練られておらず、なぜヒロインが巫女にならなくてはならなかったのか、そもそもなぜビルの上に鳥居があるのか、、"君の名は。"のような地域に根付いた信仰や歴史を紐解く流れが今作にはないため、巫女の設定が非常に薄味で物語の深みが感じられなかった。
極め付けはラストシーン。なんとかヒロインを取り戻した主人公は、残念ながら実家送りにされて離れ離れに。3年の月日を経てようやくヒロインと再会を果たすのだが、これが全くカタルシスがない!
なぜか?それは空白の3年間についてお互いがお互いのことを思う、会いたくても会えないもどかしさを演出する描写が無いからだ。"秒速5センチメートル"や"君の名は。"は、再会できるのかできないのか、瀬戸際の演出が素晴らしく、結果がどう転ぼうかとカタルシスを感じることができた。
今作では最後にヒロインを救えたことは主人公は知っていて、また会えない理由が保護観察下の元というお粗末な顛末なため、結局時が経てば2人はまた再会できるのだろうという御都合主義が予想できてしまった時点で映画の楽しみは損なわれてしまったのが残念だった。
つらつらと良くない点も書いてしまったが、若い人に向けて直球ストレート勝負を仕掛けてきた、新海誠監督の新境地開拓に最大限の敬意と拍手を。
願わくば、君の名は。の衝撃を次回作でもう一度。
人生に燦然と輝くワーストNO.1映画
未来のミライが同率1位。
以下、ノベライズ版(作・新海誠)あとがきから一部引用。
『道徳とも教育とも違う水準で、物語を描こう。それこそが僕の仕事だし、もしもそれで誰かに叱られるのだとしたら、それはもう仕方がないじゃないか。』
『「老若男女が足を運ぶ夏休み映画にふさわしい品位を」的なことは、もう一切考えなかった。』
なるほど。
………そら、楽しいだろうよ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!
大衆を楽しませる目的がなく、自分と、自分を理解してくれる人間(信者)だけが楽しいものを作るってのはさ〜〜〜!!!!
でもそれ絶対にエンタメじゃないじゃん!!!
めちゃくちゃ悪く言えばただのオ●ニーじゃん!!!??
なんで「「「「「皆さんが楽しめるエンタメです!!!」」」」」って感じに売り出したの!?!?
信じらんない!気持ち悪い!!最悪!!!(陽菜の声で)
観てる間、監督の意のままに操られているキャラクターの人間哲学の無さに鳥肌と頭痛と目眩で本気で吐き気が止まらなかった。
こうするとかっこいい、こんなこと言えば素敵、理由もなけりゃ意味もないけどやってみました。なんでかって?
画面映えするから。
もーずっとそんな感じしか見えない作り。
観客にキャラクターを愛させる努力が1mmも感じられない。
新海誠に興味のない人間からすりゃ、どのキャラも好感度0だよ。
新海誠が大好きな人たちは勝手に愛するんだろうけども。
以下、好きでも嫌いでもない、新海誠をほぼ知らない人間の感想。(ノベライズのネタバレもある)
主人公が我儘とか自分勝手とか大人の言うことまるで聞かないとか、それはいいんだよ別に。世の中に死ぬほどいるじゃんそんなキャラ。
でもあの主人公って、普通に観てたら誰も理解できなくない?
背景描かなすぎも想像の余地を生みすぎて、見づらいよ。
行間や余白を読まず、与えられた情報だけをただ受け取るのが正解の観方なのだとしたら、『思わせぶりな画』を出しすぎ。
甲板に出て帆高が雨浴びるシーンとか須賀が帆高助けるための演出でしかないのに「…来た!」とか。
【カッコイイ画作り】でしかない。
例えば一瞬映る過去回想、主人公の頬にほんの少しのかすり傷…みたいな情報量で、父親に殴られてたなんて分かるか? 僕はノベライズ読んでやっと知ったぞ。
そしてその『殴られてた』も、
・主人公が反抗期で、父親がカッとなった
・日常的な暴力を受けてた
・ほぼネグレクトだった
色んな答えを導けるんだけど、この作品『色んな答えがあっていいんです』って作りじゃない。ゆえに描写不足にしか感じられないっていう…。
それなのに『家には戻りたくない』ってしきり言う主人公。とても人間性なんて感じられないし、深みもないわけ。
何も一から百まで説明しろなんて言ってないんですよ。
ただ、せめて観客が取捨選択できる程度には情報を与えてあげないと、あまりに不親切すぎるでしょ。
そこからキャラへの解釈を深めていく。
それが映画の、物語の醍醐味なんじゃないのか?
でもこれこそが『新海節』?
それは不名誉なことじゃないの?
エヴァでももうちょっと分かりやすいよ。(主人公が何を考えてるか可視化されてるから)
たった一言、たった1モーションで良いから『帰りたくない』以外の、彼の人間味がわかる何かが欲しかった。
それ以外の感情、あとは全部ヒロインに振ってんだもん。ヒロインあっての自分という考え。
いやその前に君のこと教えて欲しいな……。
(結局島に戻って元の生活に戻れるんなら日常的な暴力もなかったんだろうし、ネグレクトでもなかったんじゃない? 一度逮捕された際に両親と警察は顔を合わせてるはずだし問題があれば家族の元には返せないでしょ。それを知りたくてノベライズ読んだけど何一つ補完は無かった)
須賀なんて最悪の被害者。
なんで水が入ってくるって分かってて窓に手をかけんの?ってノベライズ該当部分読んだら「何を考えるわけでもなく俺は窓枠に手をかけた」って書いてあって腰抜かしたよ。
「何を考えるわけでもなく」って一番やっちゃいけない表現だろ。キャラの虚無を描きたかったのか、窓から流れ込む水を比喩にしたかったのか両方か分からんがチープすぎる。
悲しい。ただただ不快で悲しい。
考察をさせるためにワザとここまで不快感がある作りにしてんのかな。
そんなこと思うくらいには、この映画の良さがわからなかった。
いや、うん、新海誠が作りたかったもの作って、それで評価されるんならそれが一番の正義なんだろうけど。
そしてそんな世の中に絶望するけど。
僕にとっては
『君の名は。の方が好き。よく分かんなかったけど映像はマジでキレイだった』も
『天気の子超泣けた!最高傑作!明日も観るわ!』も
『これが新海誠だから!!童貞の妄想1000%が新海誠!理解できないやつは馬鹿!引っ込んでろ!!』も全く同じ感想です。
大人もかつて経験した、【10代の青春物語】に心動かされる。
10代の頃の青春って、こんな感じだったなって、
思い出される。
恋しているとき、
好きな人をずっと思い焦がれる。
その人が人生の全てであるかのように。
帆高と陽菜の関係がまさにそれだった。
新海誠監督が表現したかったのは、
「人を想う愛の偉大さ。」
と感じてる。
radwimpsの
「愛に出来ることはまだあるかい。」
の歌詞と繋がってる気がします。
最後の歌詞である、
“愛に出来ることはまだあるよ。”は、
最後のシーンとうまくシンクロしてました。
「天気の子」の”天気”って、
周囲の環境や状態を表現してた。
天気って、本来私たちが
変えられることではない。
つまり、帆高と陽菜と、
二人を取り巻く環境が、天気だった。
その環境を受け入れて生きること。
それが子から大人になるってことかな。
そういう意味での天気の子。
っていうタイトル。
すごい。
新海監督は流石です!
終始鳥肌、三度泣き(高校男児として少し恥ずかしい…苦笑)
君の名はとはまた、違った良さがありました。
大衆受けにはならないとは思いますが…音楽と映像の魅せ方が今まで見てきたアニメーションの中で1番素晴らしいものとなっていると思います!
(グランドエスケープあたりから涙と鳥肌が止まらなかった)
※勝手な一個人の意見です
今回の内容がどこかのアニメと似ている
そんなことを低評価の理由にしてる人に言いたいのは、そんなの見つけようと思えばいくらでも見つけることができるということ…もし今回の内容をバットエンドにしたら、それこそギルティクラウン みたいな終わり方になるかもしれない(ヒロインも救えず、罪を背負い、絶望的になるだろうということ)
彼女と逃避行なんてどこにでもある話…
こんな風に考えてくると全てが似てるように思えてくると思います。僕としては低評価の理由としては薄いかなという感じです
長文すみません…これからどんな感想が出てくるのかとても楽しみです
若いっていいなァ〜と言う為の
映画、これに尽きると思います。若者なら共感しやすいとも言うのかな。
カルト雑誌、立花さん、夏美の就活、凪くん周辺、主役の実家、竜神、水に浸かった東京…などなど、掘り下げたら面白くなるに決まっている要素がたくさんあったのに全く描こうとしない…という焦らし方が憎い。え、こっから掘り下げないの?もう終わり!?と感じました。
作品全体、淡白な印象。広い関係を描くより、少人数にスポットを当てた方が面白くなるのかな、この監督さんは。
最高純度の純愛映画 - クライマックスの演出にノックアウト
素晴らしかった。
許されるなら、立ち上がって、拍手したかった。
初見の心地よさは「君の名は。」を軽く超えました。
これ以上の感想は、長くなりそうなので、4つのポイントに分けます。
①クライマックスの演出力
②陽菜を演じた森七菜の魅力
③彼女をとるか、世界をとるか?
③銃の登場は必要だったか?
①ジブリやピクサーの名作ばかり観てると、映画にクライマックスがあるのは当たり前と思いがち。
でも、実際はそうでもない。
ジブリ作品でも「ゲド戦記」や「アリエッティ」は、いつの間にか終わってしまい、何処かクライマックスだったん?とキョトンとしました。
その点「天気の子」はパーフェクト。
自分が勧めた活動で、大事な人を喪った絶望。
取り戻せるかもしれないと、難関を振り払い、一途に走る。
遂に彼女と再開できたら、世界を救うのではなく、彼女を選び取る。
このクライマックスの演出が素晴らしい。
特に、「愛にできることはまだあるかい」「グランドエスケープ」の使い方が秀逸。
地表に落下しながら、二人が手を取る瞬間にテンションが集中し、疑うことのないピークを迎える。
自分は、帆高が線路を走ってるあたりから、涙がとまりませんでした。
愛する人を失った経験がある人は、彼の一途さに、文句なしに共感するでしょう。
②ヒロインの陽菜は、とにかく魅力的でした。
その魅力の大部分は、森七菜の声にあるのかもしれません。
ヒロインのキャスティングと演技指導に関しては、監督の腕はたしか。
プロの声優を起用しても、同様の魅力は得られたかもしれないけそど、知名度があるキャストはどうしても何らかのイメージがついているので、新人の起用のメリットは大きい。
その上で、あれだけの演技を引き出せるのなら、森七菜さんで大正解でしょ。
夏美を演じた本田翼には異論がある人がいるかもしれないけど、個人的には8割型正解だったと思います。
演技そのものは、プロっぽくなく、キャラに合っててよかったですが、時々本田翼が喋ってるという雑念が入っちゃったので、無名キャストならなお良かったかもしれません。
③東京を救わず、陽菜を救ったことにモヤっとするという感想もみうけましたが、この問は完全な愚問です。
だって、そもそも陽菜が消えれば、晴れ続けるだなんて保証は、どこにもないからです。
そういう設定でしょと思い込んでる人もいるようですが、噂話がちょろちょろ出てくるだけで、確定的な法則は何も語られてません。
それに対し、陽菜が今まさに消えてしまいそうなのは、ほぼ確実。
陽菜自身が、自分は消えてしまってもいいと諦めてたのも事実。
そうであれば、止めるために、もう晴れ女の役割はどうでもいい、自分のそばにい続けてくれって、願うのは当然。
それに、そうしたからって雨が何年も振り続けて、東京が沈んでしまうと、予測できる確証は何もなかったはずです。
不確定な世界を救えるかもという可能性より、目の前の確実な愛を優先して、何が悪い。
④一方で、都合よく登場する銃の存在は、必要なかったかもとちょっと思いました。
確かに、銃は陽菜を救うキッカケにも、彼女と親交を深めるキッカケにもなってはいる。
ただ、その後すぐビルで投げ捨てて、かなり長い間退場する。
と思いきや、終盤そのビルに戻ってきたところで、たまたま銃の近くに投げ飛ばされて、再登場する。
しかし、威嚇射撃であっても、あからさまな違法行為を警察の前ですることで、保護観察処分を受ける。
正直、後半に銃が再登場しなくても陽菜を救えたし、盛り上がりは演出可能。
前半に、陽菜を救う時も、最終的には走って逃げ切れてるので、銃はどうしても使わなきゃいけないアイテムではなかった。
ともすると、帆高に違法行為をさせることありきで、銃を拾わせたのかと思うくらい、無理に銃を登場させてる気にさえなる。
といっても④は些細な不満で、総合的にみたら本作品は、最近みた映画の中では、飛び抜けて出色の映画でした。
おまけ映像無し
仕事休んで鑑賞してきました😜
「君の名は。」の成功の後の作品なので・・・内容凝りすぎて訳が分からなくなっていそうな予感がしてたのですが思ったより良かったです❗
映像はとても綺麗🤩
ストーリーもシンプルなのが結果的にゴチャゴチャしてなくて◎。
最期は、若い恋でもあるので・・・この後ケンカ別れでもしたら世界は救われないな🤤とか思ってしまいました(笑)
世界観はさすが、ストーリーは…
公開当日の夜友人と見に行きました。
世界観の壮観さや演出、豪華な声優陣、楽曲の素晴らしさは、さすが今一番注目されている監督「新海誠」だと感じました。
しかし個人的にはストーリーに関して不満がありモヤモヤが残ってしまいました。
以下ネタバレ含みますので鑑賞後の方のみ読んでくださると嬉しいです。↓
まず1つ目、主人公「ほだか」が東京に家出してきた理由がヒロインである「ひな」の状況に比べ浅いと感じました。
捜索願が出されていたことから家庭環境が最悪というわけではなさそうでしたし、理由が「息苦しい」というのも高校生の僕から見ても幼稚に見えてしまいました。
2つ目は銃についてです。
物語の序盤に歌舞伎町で拳銃を拾うのですが、なぜ物語の最後までずっと所持していたのかということです。
作中2回銃を撃つシーンがあるのですが、後先を全く考えずに撃つこと、当たらなかったから良かったものの引き金を引くことに対する抵抗感の少なさ、脅すだけでもよかったはずなのに命の恩人にまで銃を向けたことが主人公の人間性を疑ってしまいました。
3つ目は何度も警察から逃げ、銃を発砲、交通事故を起こしかねない行動をした主人公が保護観察処分で済んだことです。
スムーズなストーリーの進行のためにも仕方ない事かもしれませんが、ここまで社会は甘いものなのか?と思ってしまいました。
4つ目は「東京」と「ひな」の選択です。
主人公に感情移入ができていれば選択のシーンは感動できると思いますが、これまで主人公に疑問を感じることが多かったため東京捨ててこっち選んじゃうの?と冷静に考えてしまったことです。
「ひな」の素晴らしさに反して「ほだか」の自己中心的な行動がやはり目立ってしまい残念でした。
しかし映画的には最高の選択だと思うので不満はありません。
ほぼ主人公の愚痴に近いものになってしまいましたが、もっと時間があって補足があれば違う考えになっていたかもしれません。尺に関しては仕方ないものなのでどうとも言えません。
映画としての完成度はとても高いので、見て損したとは思いませんでした。むしろ見てよかったと思います。
もしまだ見ていない方がいらっしゃったら見ることをお勧めします。
拙い文でしたがここまで読んでくださりありがとうございました。
一部文章に勘違いがありましたのでコメントの方も見てくださるとありがたいです。
ただ寂しい
新海監督の良さが出ていない気がした。
秒速五センチメートルや言の葉の庭などではヒロインの秘密をそれとなく我々視聴者に伝えることによって彼女らの「想い」の強さ、いじらしさ、感情の深みを表現していた。しかし、今作では露骨に秘密を公にし表現に手を抜いているとしか思えなかった。
大まかにこの作品のテーマは2つあると考えられる。
1つは「大人に対しての反抗」である。この作品では度々大人が悪く描かれている描写があり、警察やチンピラ達が少年達に対して言葉と身体の暴力を行います。それに対して少年や就職活動の上手くいかない夏美、大人になりきれない須賀、小学生の凪くん達が反抗していく姿が描かれている。今までの新海誠の作品では聞き分けの良い大人な子供、自立した人たちが描かれていたので新鮮であった。しかし拳銃やカーチェイス、トラックの火災などぶっ飛んだ描写で露骨に反抗し大人が悪いと決めつけすぎるのは子供ならではの危うさも含んでいた。私自身の主観としてはただの子供のワガママのように感じた。僕は悪くない、大人が悪いんだと言う自分勝手な考えが透けて見える。
2つ目は「世界か彼女なら彼女を選ぶ」である。この作品ではラストのシーンでもわかる通り世界から太陽を奪うことによって彼女を手に入れている。なぜ彼女が人柱に?と言うような説明はセカイ系では不必要であるがその分もう少しヒロインや周りの気持ちを表現した方がリアルさが増した気がする。セカイ系を表現する場合は非現実的なことに対してキャラクターがどれだけ真剣に、重く受け止めるかで作品の納得度、説得度が増すと思われる。今作では2時間と言う短い時間であったが数々のSF作品を作り上げてきた新海監督ならもっと上手く表現できたと言う気がして残念でならない。中途半端な巫女の説明ならいらない、ただの茶番でしかない。結局何も分かっていないから正直無駄である。
最後のシーン、帆高君、君は世界を犠牲にして彼女を選んだのだからもっと堂々と会いに行き、世界に少し罪悪感を抱きながらも幸せに2人で生きていくぐらいの覚悟をもっと見せなさい。あと新海監督にも一言、2人の離れていてもずっと想い合っている描写をたくさん散りばめるからこそ会えた感動があることを数々の作品で証明してきましたが今作では全くそんな描写ありませんでしたね。だから最後の会えたシーンに感動なんてないんですよ。
全体の感想
単体としては良かったかもしれない。しかし君の名はの登場人物を出すことによってラストの世界で彼らが生きていくことを想起させられ他の作品のキャラクターまで巻き込んで欲しくなかった面がある。また自分の知っている新海誠は今作を通して変わってしまったと感じただただ寂しいという思いである。途中から新海誠の雰囲気を醸し出した別の監督の作品と言う目で見ていた。私は面倒くさいオタクなので大多数の人は素直に楽しめると思うのでこのコメントはほっといてもらって良い。ただの自己満足で書いているので。
あまりのタイミングにビックリです。【原作についてコメント欄に追記】
今年の長梅雨、梅雨寒、記録的な日照時間の少なさなどがあまりにタイムリー過ぎて(2019年7月19日公開)、ビックリしました。もしかしたら、新海誠監督は予言者的資質があって、近いうちに本当に隕石も落ちるのではないかと心配になりますね🙀
新宿、池袋、田端……馴染みのあるところばかりで、線路際の道なんかも飛鳥山公園から日暮里にかけてジョギングしたことのあるところかも⁈という既視感!
雪が舞い降りた日に座り込んでいた場所も豊島区ゴミ焼却場そばの道路下なのに山手線や埼京線の線路を跨ぐ歩道橋のあたりだったのでかつての自分の生活圏とモロ被りの感動がありました。因みに新文芸坐にも歩いて5分ほどの場所です。
『君の名は。』に比べると、場面の移り変わりのテンポやリズムに軽快感が少し欠けるように感じましたが、二つの時空を交互に描いているわけではないので仕方がないと思います。
ただ、テンポ良く進まないぶん(ノリと感性に頼れないぶん)、状況設定の粗さが気になってしまい、少年の家出の理由とか、廃ビルの鳥居⛩の由来とか、母親亡き後の陽菜と弟の生活について、北区も豊島区も新宿区(母親死亡時の住民票はどこにあったのか分かりませんが)も何もしてくれなかったのか、とか、どうでもいいようなことが気になってしまいました。生活圏のリアルさが際立っていたので、知らず知らず物語にも現実的な説明描写を求めてしまったようです。
少年少女のひたむきさとオトナの理性はいつだって相性が悪いのですが、新海誠監督がこのような世界観で若い感性を応援しているのは素晴らしいことだと思います。
賛否以前の問題
監督が「賛否が分かれる」と話していたのは「自分たちのために他の何かを犠牲にしたけど、それでもこの愛に生きる」的な部分なのでしょうか?
はっきり言ってそんなのどうでもいいほど、描かれる全ての要素が甘いです。薄いです。
須賀さんとなつみさん以外の登場人物に何の魅力もありません。「四葉よもう一度」ということで凪を出したのかもしれませんが、残念ながら何のスパイスにもなっていません。彼を出すくらいなら帆高と陽菜の二人きりの逃避行にした方が良いです。
陽菜はともかく、帆高が鳥居くぐっただけで、ひょいと陽菜のもとに行けてしまう安直な救出劇(あっという間に解決)。愛を描くのにこの方法しかなかったのでしょうか。
むしろ天気の話などなく、偶然見つけた拳銃、須賀・なつみとの仕事や暮らし、家出少年とみなしご女子の恋愛、に絞った方がよほどよかった。
神がかった天気の話(それも薄い)をぶち込んで大作風にするより、小品でもぐっとくる作品にできたでしょう。拳銃をめぐるトラブルにもっとフォーカスした方がよほど少年の暴走感を感じられたのではないかと。
君の名は。の方が一本筋が通っていましたね。
伝えたいメッセージにこそ賛否がわかれると思う
※文章を書くのが下手で読みづらいと思います、すみません。
5段階評価で言えば、映像は4.5、脚本は3.0でした。
私が感じたメッセージは、
「人柱とならずみんなが迷惑を被っても、君は自分のしたいことをして世界を変えてしまっても良い」です。
今回の作品は「君の名は」と比較しなかったとしても、脚本が盛り上がりに欠けた気がします。どうなってしまうんだろうが足りず、思った通り話が進むように感じました。10代くらいの若い子ならそのベタさを感じずもう少し楽しめるかもしれません。
「君の名は」の手のひらの「好きだ」のような素敵な場面を期待していましたが、それも細部にはあるかもしれませんが、みんなの印象は人によりばらけてしまうと思います。
映像、特に雨の描写はすばらしく、水滴はずっと見ていられるくらい美しかった。
映像美だけでも次回作に期待しています。
ベタな作品であれば、ヒロインが犠牲になりみんなも救う、そして、主人公がヒロインを助けます。
「みんなの犠牲になり世界を救う」が前提となっていると思いますが、この映画はその考えに一石を投じるメッセージを感じます。
今の人、特に若い子は、みんなの幸せを大切にする素晴らしい協調性とコミュニケーション能力があると思います。
ただ、みんなの犠牲(人柱)となってみんながこれまで通りの幸せを受け続ける世界を維持することだけが本当に大切な事なのだろうか。
みんなに迷惑をかけても自分が自分の為だけに幸せを得ることはダメなことなのだろうか。
自分が犠牲にならず、今までどおりの世界を変えてしまってはダメなのか。
みんなにとって今よりも悪い世界になったとしても、人はそれなりに強く生きていくんだから、君の思うように生きて欲しいと言うメッセージなんだと私は思いました。
人によっては、人に迷惑をかけて我を通すのはどうなんだと感じる人もいると思います、そういう意味で賛否両論と新海監督は言ったのかなと感じました。
私は新海監督のメッセージに共感します。
君の名はの流れを汲んだ新海作品
新海作品の主人公は映画序盤では、なよなよしていたりたどたどしさが目立ちます。中盤~終盤にかけて世界の何かを変えてしまうことでも完遂してしまう行動力を発揮して現実離れした事の連続で助けてしまうんですよね。で、結局助け出したヒロインとは長続きせず結局別れてしまったりと世界を変えたかと思えばいきなり現実感があるラストが来る。
『Rain』『君の名は』以前はこのパターンがありラストの影響で私は大人目線の映画 or 小説だなと感じておりました。
また、映画としてヒロインと世界の美しさを感じる場面に時間を割く一方で掘り下げが少なく、主人公や周囲のキャラクターの行動に疑問を抱く場面もあります。
『天気の子』では君の名はの流れを汲み序盤~中盤にかけてRADWIMPSの音楽に乗せて家出少年の東京での生活やヒロインとの時間を軽快に演出しています。『雨』が一つのテーマであるため基本的には雨が降っていますが、ヒロインの能力である『ハレ女』による陰と陽の切り替えが気分を高揚させてくれます
時折いやな予感を覚えさせるシーンを出されて「新海ぶれないでくれよ」とひやひやさせられたのは私だけでしょうか・・。
中盤からは新海節の炸裂により世界観の謎の力により、ヒロインはピーチのように攫われ?、主人公は愛に芽生え謎の行動力によりヒロインを救うため行動します。
『君の名は。』では、ヒロインと世界を救い両立している点から手放しで応援できる形に対して『天気の子』ではヒロインを助けるときの時のクリボーやクッパが警察であり、傍から見ると明らかに主人公やその周囲に非がある点でしょうか。主人公、ヒロインの行動原理に疑問符が出てくることがあります。さらに、ヒロインと引き換えに東京が雨で水没してしまうため世界よりヒロインを取った形になります。展開として以前の新海節が出てくるため賛否両論がある形です。
終盤に主人公が世界を犠牲にしたことに対して悩む場面があります。一緒に見に行った友人は雨ぐらいで悩むな。との感想でしたが作中では語られませんが、東京の交通網が麻痺することで病院などで死者が出るといったことが連日ニュースになったことは想像に難くありません。その後の状況や主人公の家出の原因やヒロインの生活などかなり重そうな話は結局は語られないため情報不足と感じます。
一方で私は回想はテンポを欠いてしまうためあまり好きではありません。映画としてみた際に世界観に没頭できないなってしまいます。そういう情報は原作小説などで新しい発見として楽しみたいのも理由の一つですが・・。
いろいろ書いてしまいましたが、ヒロインとの逃避行や非日常感が非常によく描写されており、何度か見たくなるシーンが多いですね。グランドエスケープが流れた瞬間の透明感が個人的に好きなシーンでした。大人目線で見ると上記の部分が確実に目についてしまうため、新海作品はある程度割り切って世界に入りこまないといけない作品だと思います。
君の名はの後作品であり、重圧があったと思いますがよくできた映画だと思います。映像はきれいの一言です。ぜひ劇場で雨の音に浸りながら世界に没頭してみてください。
バットエンドは勘違い
天気というのは天の気分陽菜は晴れにさせることができる人材だが、陽菜が人柱にならないと晴れないというわけではない。
東京があんなに世紀末に書かれているのはほんとうに東京が世紀末だから。
君の名は。より楽しめました。
個人的には、君の名は。より楽しめました。
確かに導入部の陽菜としっかりと出会うまでが長く、どこから物語が動き出すんだろう?と不安に思ったりもしましたが、そこを超えたらあとはあれよあれよという間に話が進みだし、最後まで一気に楽しめました。
帆高の家出の原因がなぜ描かれないのか~を含めて、なぜ、監督があえてこの様な作り方をしたかと言う事は、パンフレットの監督の話を読めばある程度解消出来ると思いますので、機会があれば是非一読してみてください。出ている幾つかの批判的な意見は、監督の想定内であって、それでも、あえてこの様な作り方をしたと言う事が良く判ります(私は判った…気がしました)。
ただ、一点、どなたかが、須賀の奥さんの事について推理していたのですが、自分も「なるほど」と思い、その解答を求めて、あるいはと言う思いもあり監督の話を読んだのですが、ちょっと逆にとれる書き方がされていて、「?」となりました。だけど、須賀の奥さんに関しては、そのどなたかの推理の通りと考えて、そのあたり、代々受け継がれている~的な解釈の方が、何処か『君の名は。』にも似て、作品の共通点としてもしっくりくるのかなぁと思ったりしました。私自身は、初見では、単純にストレートで良かったなぁくらいにしか思えず、他の方々のレビューを見て、色々な伏線があることに気づいた程度に表面しか見てなかったので、今度またいろいろと情報を仕入れてからもう一度見てみたいと思いました。
何にしろ、久しぶりに公開が待ち遠しくワクワクした思いで見に行った映画でした。監督を初め作品作りに関わった皆様お疲れ様でした。次回も楽しみにしています。
2時間ずっと幸せでした
色々と疑問が生まれる映画でした。
どうしてあそこに拳銃があったのか、そして誰の拳銃なのか?晴れ女が人柱になるのはなんで?主人公が島から出てきた理由が晴れを追いかけて来たってのは強引すぎないか?児童保護施設に行って離れ離れになる理屈が分からない、それなりの措置はしてくれるのでは?3年雨が降り続いてたら世界はもう少し退廃しているのではないか?そもそも地球の水分は循環しているのであって、雨が3年降り続くなどあり得ない、など枚挙に暇がありません。
しかし、上記の疑問は本作における映画体験を一切阻害しません。この映画を見ている間、私はずっと幸せで、まばたきをするのさえ惜しいと思いました。耳と目の感覚がすべて持っていかれる映画に出会えたのは初めての経験でした。
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