天気の子のレビュー・感想・評価
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無気力な大人には大変イタイ作品
病室の窓から雨に沈む新宿の街を見下ろしていた少女陽菜。雑居ビルの屋上に射す一筋の陽光を見た彼女は吸い寄せられるように非常階段を登っていく。フェリーで東京にやって来た高校生穂高はYahoo!知恵袋で身分証なしで働けるバイトはないですか?と尋ねるくらい無計画な家出少年。そんな都合のいいバイトがあるはずもなく新宿の闇を思い知る・・・からの物語。
始まってすぐ不安になったのはモノローグの多さ。モノローグで心情をイチイチ語ってしまう極めてテレビ的なアプローチに正直興ざめ。『君の名は。』ではテレビアニメ風の導入を採用しながらそんなテイストは薄かったのに反して、いかにも映画的な荘厳な導入からこんなアプローチを採るのはちょっと納得いきませんでした。
あとチキンラーメンの応用レシピ等タイアップがやかましい。これは大人の事情があったのでしょうが取って付けた感が否めない。新海作品はある意味オカルトですが、だからといって今回の『ムー』とのコラボはちょっと引きました。
恐らく『君の名は。』のある意味真逆の話、すなわち愛する人を救うために世界を滅ぼす話にしたかったのかと思いました。デル・トロ監督が『ヘルボーイ ゴールデン・アーミー』で言及したようなディストピア。それを五輪を来年に控えた今ぶつけてきたところはグッときました。子供3人で2万8000円払ってラブホ宿泊とかにも攻めた片鱗もありますね。
個人的にはRADWIMPSの続投もピンときませんでした。ピアノがポロンと鳴るだけで二番煎じ感が滲む。映像と劇伴のシンクロが物凄く繊細ですが、『君の名は。』に無数にあった、魂が鷲掴みにされるようなグルーヴが余り感じられなかったようにも思います。
勝手な想像ですが、本作は現代の大人に不満を持つ中高生を鼓舞する話かなと。そういう意味でまさしくその標的である無気力な大人である自分にはキツイ作品でした。
そんな中でそんな大人でもグッとくる素晴らしい描写が2つありました。ひとつはなぜか『セーラー服と機関銃』オマージュがあること。雑居ビルの屋上を俯瞰するイメージと穂高がピッと頬を切って出血するところですね。あれを新宿と代々木でやる、そこはよかった。あと本田翼が演じた夏美がメチャクチャ眩しかった。ちょいエロパートを一手に引き受けて誰よりも母性を滲ませる令和の峰不二子に生命を吹き込んだ彼女は素晴らしかった。『空母いぶき』、『新聞記者』、そして本作、彼女こそが海の底に沈もうとしている邦画に陽光を導く巫女なんじゃないかなと思いました。
裏設定⁈
浅いな〜
まず、新海作品なのだから絵が綺麗だという点は今更評価点にはならず、むしろストーリーを重視して見たけれど、非常に期待はずれ。
ストーリーが浅はかで色々とツッコミどころがあり、見終わったあとにスカッとした気持ちになれない。
それでも主人公の気持ちに入り込む混むことが出来れば少しは楽しむことが出来たのかもしれないがそれは無い。
ただ身勝手な少年が暴れて終わるストーリー。そこにオカルト的な要素が加わって注目は引くストーリーだけれど得るものは無い。
女の子が人柱になった過程がもう少し表現されていたら。
助けるシーンだって浅はかだし、なんとなく千と千尋の神隠しに似ていたし。
何よりも全体的なストーリーが君の名は。にしか思えない。まして瀧くんや三葉を出す必要は無かった。
そこも、ほかの映画とリンクするジブリ作品を彷彿とさせてなんだかつまらない。
個人的にはオカルトが好きだから、取材のシーンや記事作成のシーンは面白かった。
オカルト的な要素を非現実なシーンとして描くのであれば、少年のシーンはもっと現実的に表現してメリハリをつけて欲しかったけれど、拳銃を持ってみたり、いらないシーンが多すぎて疲れる。
めちゃくちゃな話だよね(笑)
感想
映像きれい
美しい世界だ。
映像、音楽の無駄使い。
青春とは身勝手で分かりにくいもの
流石の映像美と青臭いストーリー
初恋のバニラ味
賛否両論というより
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