「天災か、人災か」天気の子 にょむさんの映画レビュー(感想・評価)
天災か、人災か
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前作で隕石が落ちてきたのには吃驚したけど、新海監督のそういう荒唐無稽な部分はもう仕様なのでむしろ楽しみたい
今回は雨による都市水没ね
でもね、そういうのもいいんだけど今回の見所は個人的にラストシーンで鳥居に向かっていくシーンね
それでヒロインを救けに行って、結果的に救かるんだろうなってとこはまあわかるからいいとして、家出少年とか、拾った拳銃の使い方とか、警察に踏み込まれるタイミングとか、児童保護施設からの逃避行とか、恣意的で、ん?って部分はあるし、でもそれらのシークエンスがちゃんと成立していて
悪い言い方をすれば御都合主義なんだけど、監督のやり方が実に小気味いい、いいぞもっとやれ( ^ω^ )
行間を読む考察もとても楽しいんですけど、楽しめたのはやはりヒロインを救けに行くシーン
ここは現実との軋轢だし、警察に追われるタイミングは意図的だし、でもだから浮き彫りになる各々の感情があるし、吊り橋効果にもうってつけです
周りの大人から見て理解できない衝動、"鳥居をくぐる"という最大の虚構
そこに青春+SFを感じた訳です
このバランスは物語として秀逸です
あとは無駄のないパズルで構成されていて、でももうどうでもいい、それもこれもこの鳥居へのラストシーンの為にあると思うと全てが尊い
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