「家族では見ないほうがいい」天気の子 くにくにさんの映画レビュー(感想・評価)
家族では見ないほうがいい
「売り未遂」「たばこ」「ラブホテル」「児相」「日常なし」「東京だけ」
「君の名は。」がとてもよかったので、見に行きました。
「君の名は。」は、見に行った映画館では、中学生、高校生の
グループやデートしているようなカップルも、とても多くて、
まさにそんな人にもぴったりの映画でした。
でも、「天気の子」は、
主人公の少女が、お金が必要だからと、承知で、大人とホテルに行きかけるシーンがあります。
最後のほうでは、泊まるところがなくて、
ラフホテルに泊まりるシーンもあります。
ドラマの設定で、そんなシーンがあるのは、
それほど、目くじらたてるほどのことではないかもしれません。
でも、これが、「君の名は。」の期待されていた次回作というのであれば、すこし違和感を感じてしまっても、仕方ないのではないでしょうか。
そうやってみると、
「たばこ」のシーンも多く、「暴力団風」の人たちもちらっと
でてくるなど、東京って危ないっていう感じより、
どこかで、そんな危なさになじませてしまうような
意図すら感じて、怖い映画だと思います。
(勘違いでなければ、たばこのシーンなどは、ふつうあまり
ださないようにしているのが、最近の傾向だと思いますし、
WEBサイトでもそういった話題を避ける基準もあったのでは
ないかと思います。)
「君の名は。」では、高校生の日常が、学校生活や家庭など
うまく描かれていました。
それが、この「天気の子」では、描かれていません。
そのかわり、児童相談所などがでてくるのが悪いわけではありませんが、日常がない分、共感はうすくなる感じです。
また、舞台は「東京のみ」でした。
これも、「君の名は。」での地方の様子の都会との対比や
人々の広がりを考えると、
狭く、特殊な世界にこもってしまっているように思えます。
「君の名は。」の次回作として、
家族で見に行くような感じではないのではないのかと思いました。
マスコミも、みんな同一歩調で、すばらしい
というコメントだけなのは、不思議だなぁ、って思います。