「新海誠作品らしさがなかった。」天気の子 restora 949さんの映画レビュー(感想・評価)
新海誠作品らしさがなかった。
新海誠作品はほぼ全て観てます。
新海誠作品はキャラクターにどこか感情移入出来てしまう作品がヒットしている気がします。今回はどのキャラクターにも感情移入出来なかった。
作画は本当に素晴らしかった。しかし君の名はに引っ張られすぎ、いつもの新海誠作品じゃない。
とりあえず疑問点書いてきます。
なぜ主人公は最初の船のシーンで土砂降りの雨の中に出ていったのか、雨に濡れるのが好きだったのか??あのシーンについては劇中説明されておらず、謎。
なぜ主人公は家出したのか理由がはっきりしない。なぜ帰りたくないの?地元の何に嫌気がさしたの?
なぜ少年は光を追いかけていたのか?
鳥居をくぐって願うと誰でも空と繋がってしまうのか。何の事情も知らずに晴れてと願って空と繋がってしまうヒロインはただただ不幸なヒロインとなってしまった。
また、終盤主人公も空と繋がっちゃったので、結局誰でも空と繋がれる説。
なぜビルの上に鳥居があったのか。あれは何なのか。
主人公が拾った銃は誰のもの?どうして銃がそこに捨ててあったのかふんわりした描写でしか説明出来ていないため、しっくりこない。
雑居ビル内でヒロインが主人公に対してサイテーといいつつもケロッといきなり優しくなったシーンでヒロインの心境の変化がよくわからない。ヒロインがサイコパスなのかと思った。
ヒロインと弟が子供だけで東京で暮らすようになってしまった経緯は何なのか、母親が死んだ後は普通なら葬儀があり親戚の家などに行くかどうするかなどの描写が普通なら必要なのでは?と思った。
小栗旬さんのキャラクターはなぜ家出少年と知りつつも、ひきとるという名目ではなく何の事情も聞かずいきなり会社で働くよう強要しているのか。普通の大人の考え方ではない。ファンタジーとしても非現実的すぎて話についていけない。
最後警察に追われるシーンでまず主人公はなぜすぐ行かなきゃダメなのか、とりあえず事情聴取受けてからじゃダメなのか。
逃げている最中どこからともなく集まってくる助っ人達。彼らはいつの間にスタンバイしてたのか。あまりにも助けにくるタイミングがバッチリすぎて笑えた。主人公の体にGPSが仕掛けられていたのかもしれない。
そして線路内を走る主人公を呆然と見ている作業員さん達。電車が止まってるとはいえ、とりあえず呆然と見てないで追いかけてください!
主人公が少年というのもあるがあまりに行動が自分勝手で謎。
どんな理由であっても銃を大人に向け発砲してしまうのは人としてどうなのか。
また銃を向けるに値する理由でもないのが一番の違和感。ヒロインを助けるために何かと銃を使って人の道を踏みはずそうとする主人公の描写は本当にそれでいいのか。
何度か主人公は大人に対して銃を向け発砲しようとする描写があり、そういう意味でも教育的に良くないのでは。
最後少年少女が、東京を水没させてしまった。
自分達の「愛」のためなら、世界がどうなろうが関係ないというような「愛」とはそうゆうものなのだ。というメッセージがあったのかはわからないが、にしても投げやりに終わらせすぎている。そんな不幸な「愛」を救済する描写が最後あっても良かったと思う。
こんなに書くのはそれだけ新海誠作品が好きだから、次回作に期待してます。
あなたのキャラの心理を読み取る力が上がれば、分かってくるのでは?
あなたが言っているところは、ちゃんと細かく見てキャラの心を想像できれば、大抵のところは分かる部分だと思います。
新海さんも、あなたの疑問の一部である主人公がなぜ家出したのか、ちゃんとした理由を描かなかった意味を答えています。
拳銃の発砲シーンやラストなどは、教育上よくないことは分かっていながらも、そこはあえて新海さんが勝負した部分です。
まあ、新海さんの作品が好きなら、何度も見たり、小説やパンフレット見たりして、抱いた疑問を解決しようとしてみては?