劇場公開日 2019年3月29日

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「日本にはフィンガーファイブがいるぞ!」ファイブ・ウォリアーズ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5日本にはフィンガーファイブがいるぞ!

2020年6月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ちょっと寓話的なお話。少年時代の彼らはタウ=ライオン、ウナーティ=牧師、ルヤンダ=ゴキブリ、ボンガニ=ポケット、紅一点のレラトの5人。加えてタオの兄ズールーが彼らを指導していた形。白人警官たちは住民からミカジメ料みたいに金をせしめ、そんな腹立たしい警官に対してシュリングショット、卵投げ攻撃を仕掛ける。警官2人は逃げ出すときに少女レラトをさらっていくのだが、勇敢なタウがチャリンコで追いかけ、車を横転させ、奪った拳銃で彼らを殺してしまったのだ。そして、20年・・・

 すっかり悪党の仲間となっていたタウだが潮時だと考え、故郷に戻ってみる。住宅も増え、すっかり変わってしまったかに思えたマルセイユ。ボンガニは市長になり、ルヤンダは警官に、ウナーティはそのまま牧師に、レラトは父とともにバーを経営していた。そしてタウの兄ズールーは・・・死んでいた。

 これだけでもお腹いっぱいの展開だったが、“亡霊”とかいう悪魔の使いのような奴が不気味でしょうがない。なぜだか追い払えない悪の巣窟。戦うことを忘れたのか?などと周りからもつつかれるタウだった。

 大人になってからは、アパルトヘイトの直接的な表現はなかったものの、悪い奴が去ってもまた悪が・・・という虚しさを伝えてくれる。しかも、白人のセールスマンまで応援してくれるのだ。タウとレラトが恋愛関係になるのか?と、思ってもみたが軽く打ちのめされた。単純ではないけど、ややこしくしすぎな終盤の展開。え、なんでその人を撃つ?みたいな理解不能な不条理さも感じてしまった。

kossy