「次元の共存」テリファイド KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
次元の共存
もう台所も風呂場も寝床もクローゼットも安心して使えない。水も飲めない。
ポルターガイスト、謎の生物、寄生、ヤバい死に様、死体、音責め、もう何でもござれなホラーパーティー。
粗さも意味不明さも何のその、力技で押せ押せスタイルの恐怖現象に飲み込まれて非常に楽しかった。
夫婦の衝撃的な事件から遡り、芋づる式に出てくる近所の忌事と超常現象。
調査に乗り込む三人の博士が三者三様の感知方法を取っているのがとてもクールで痺れた。
最初から何だか変な勢い込みだなと思っていたら、解決よりも知的好奇心を優先させているのも面白い。
大発見したローゼントック博士の興奮した姿が本当に気持ち悪くて可愛くて。
強そうなガタイのわりに健康状態の良くないフネス刑事の体当たりな抵抗がもどかしい。
巻き込まれただけの彼の受難が一番キツい。現在も今後も。かわいそうに。
次元の共存、複数の視点、光と影。
意味ありげなことを言われても何が何だか。
正体も目的も手段もよく分からないけど、そんなもんクソ喰らえと言わんばかりのパワーがあった。
起こる事全てが恐ろしく、何よりも幻覚や夢で落とさない所が素晴らしい。
造形がモノ感満載で視覚的にも楽しい。
序盤からフルスピードで飛ばして中盤で少し落ち着き、最後にきっちりラストスパートで駆け抜けてくれるサービス精神に感嘆。
リメイク版も楽しみである。絶対ダグ・ジョーンズが出演してくると思う。
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