「意味が分からない」HELLO WORLD ちゃんどらーさんの映画レビュー(感想・評価)
意味が分からない
この映画は論理的な思考な人程混乱するだろう。
そして膨大なストレスを感じる。
私が映画を見終わった時に感じたのは、あまりにも納得がいかない…だった。納得が出来なくて抗議したいのに、無理矢理それを受け止めなければならない時と似た感情でしたね笑
映画は序盤はピュアな恋愛映画のようで見ていて気持ちが良いが、途中から急にハンドルを大きく切り、誰にも感情移入出来ない映画と変貌を遂げる。
理解出来ない事が多すぎるにも関わらず、それを無視して映画は進行。展開に付いていけなかった人も多いと思う。
何というか、明晰夢を見ているような感覚だった。論理的ではなく現実的でもないのにそれを回収しないでどんどん物語が進行していくのだ。
【不可解な点】
・手袋は触れていなければ具現化出来ない▶︎これは空気を物質に変えているという事だろうか?であれば、最初のトレーニングで土を別の物質に変える描写は必要無い。
・大人の主人公の世界も過去のデータだと分かる描写中に、研究所の人々がそれに気づいているのがあまりにも不自然。しかもその世界をシステムリセット(?)で問題解決しようとするのはあまりにも無理がある。
自分達が管理しているデータのバグの問題を解決するのは分かる。しかし、そのバグが現実世界(自分達の世界)に影響を与えていると分かった時に、人はあのような行動を絶対にしない。また、何故システムリセットで自分達の世界の問題も同時解決出来ると確信出来たのか?
・大人主人公の世界は現実世界ではなく、子供主人公の世界と同じく過去データである。にも関わらずシステムを運営している立場となる。
私達が日頃からやっているテレビゲーム。気に入らなければリセットするが、私達の世界も実はゲームで、実はリセットボタンも私達自身が持っている…みたいな事よ、これ。
・ヒロインが目を覚ます条件が脳の同期であり、同状態の精神とリンクする必要があるのは納得出来た。しかし、大人主人公が本当の現実で目を覚ます条件は何だったのか?器と中身の同調って言ってたけど、器(身体)は中身の何と同調したの?仮想空間での達成感?満足感?それとも死?もしくはその複数?
カラス=現実世界のヒロインなのであれば、明確な条件があり、それに従って行動していたはず。どちらにしてもあんな大掛かりな事しなくても同調は出来そうですけど…
【総括】
最後ヒロインが「やってやりました」と言ってますが、本当に【やっちゃった映画】といえます。壮大なオ◯ニーをした後に「気持ち良かったっしょ!?」と言われても、こっちは全然気持ち良くありません。そんな映画ですね笑