「勘解由小路三鈴はどこへ行った?続編あるんだよね・・・きっと」HELLO WORLD kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
勘解由小路三鈴はどこへ行った?続編あるんだよね・・・きっと
なんだか評判が良いみたいで、つられて観に行きました。カラスを追いかけて追いかけて到着したのが伏見稲荷大社だったのですが、最近金沢にもこれを真似たような神社があります。しかも宮司の遊び心で境内に飲み屋まで出すことがあるという・・・果たして名所になるのでしょうか?そんなことしなくても観光客は来るし、結婚式だって多いのに・・・
さて、地元ネタは忘れて、HELLO WORLDです。タイムスリップもので大事なことを忘れてないところが気に入りました。大事なこととはパラドクスではなく、オマージュ、パクリ、お笑いだと思っているのですが、まずは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)の雷、『タイムマシン』(1960、2002)の恋人が死ぬというテーマ、『インセプション』(2010)の夢と街の折り畳み、そして『バタフライ・エフェクト』(2004)のカオス理論(用語だけ)・・・気づいただけでもこれだけありましたが、ラストの意味からしてもちゃんとオマージュしていたみたいですね。
ストーリーは、タイムスリップものとしてはそれほど面白くないし、二重、三重にもなった入れ子構造の展開も解釈次第では何通りにもなりそうです。もっとも興味を削がれてしまったのが、現代2027年の高校生の顔です。みんな同じじゃん!髪の毛が違うだけ。瑠璃だけは左目の下に黒子が強調されていたのでわかるのですが、アイドル図書委員の勘解由小路三鈴ちゃんはキラキラ光ってるだけでした。でも好き♪そして、この三鈴ちゃんがストーリーにそれほど絡んでこなかったことも残念。出し惜しみしてますね・・・
単純な時間旅行じゃなく、記憶をもとにした壮大なプロジェクトが絡んでいたことは面白いのですが、平和的すぎて練り込みが足りない気もします。タイムパトロールみたいな狐面も数だけすごいけど、弱いし、ダイダラボッチみたいな巨人の意味もわからない。建造物も破壊すれば記憶が変わるかもしれないのに・・・というわけで、ラストの月面移住計画がどのような経緯で行われたかを知りたくなりました。ちなみにキスした二人が行ったのも全く別の世界なんですよね?