劇場公開日 2019年9月20日

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「あずにゃん…」HELLO WORLD Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5あずにゃん…

2019年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

幸せ

 今回の声優のタレント起用はやはり棒感は否めなかったけど、比較的マシに聞こえたのはヒロインのキャラが棒台詞に合っていた事にも助けられています。とは言え「釘宮」「子安」「寿」と豪華脇役を揃えたせいで…あ、でも子安はキャラの見た目に合わせるのに結構苦労したのではないでしょうか?

 予告PVの時からずっと気になっていたのが表題の件。実際本編を鑑賞してても舞台が京都や宇治市と言う事も相まって、イメージがこびり付いた状態でした。
 内容は、世界観や設定はよく考えられていたと思うのですが、やはり説明が難しい部分は煙に巻いた脚本で、深く考え込んでしまうと内容が入ってこなくなりそうです。悪く解釈すれば中二&ご都合なのですが、そんな世界設定の中での主人公「堅書少年」に関する矛盾(何かフォローするシーンがあった?気もしますが)は、そのまま強引に突き進んでしまいます。
 とは言え、テーマに沿ったストーリーはキチンと構築されていたと思います。10年後の「カタガキ青年」の野望、10年前の「堅書少年」の奮闘、そして驚きの切り返しとラストのオチまで、おかずの品揃えと味付けはシッカリしていました。つまり普通に面白い内容だったと言えます。
 マイナス点は、ビジュアルの演出が何だかチープだった(逃走中の街中がモノクロに見える等最悪もアリ)事と、フルCGのキャラも若干洗練さに欠いた事でしょうか。それに上記の件も含めて細かいアラもワリとあったので採点も伸びない感じです。

 ココからは余談ですが、実はついこの間『響け!ユーフォニアム』の聖地巡礼と言う訳で宇治市周辺を散策してきたばかりでした。勿論宇治川や例の橋、京阪電車など本作品の舞台になった場所も訪れています。そんな事があったせいもあり、本作品は情景も楽しみながら鑑賞できた事が、偶然付加されたサプライズでした。

※文中人名敬称略

Geso_de_Nyoro