劇場公開日 2020年6月26日

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「少年時代に親しんだキャラクターが、大画面に蘇る!」ソニック・ザ・ムービー セッションさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0少年時代に親しんだキャラクターが、大画面に蘇る!

2020年6月26日
iPhoneアプリから投稿

史上最速のハリネズミが、ついにハリウッドで映画化!

ゲームキャラの大作実写映画として、
昨年の『名探偵ピカチュウ』にも劣らない、
ソニック独特の魅力が凝縮された一作でした!

地球で一人さびしく暮らすソニックと、
彼に偶然出会った保安官トムが、
襲い来る悪の科学者ドクター・ロボトニックから逃亡するうちに、友情を深めていく様子を描きます。

本作で最も感服したのは、
ソニックの「動きが俊敏な、おしゃべりのお調子者」という性質と、
テンポの良いストーリー運びが見事にマッチしており、
彼のクールなキャラクター性がまったく損なわれていなかった点です。

覚醒したソニックが青白い光をまとい、画面いっぱいに動き回る姿は本当に美しく、
ゲームキューブ版『ソニックアドベンチャー2』の
スピード感あふれるアクションに魅了された少年時代が鮮明に蘇りました…。

そんな彼が、人目を避けて孤独に生きることを強いられ、
不安や焦りをかき消すために独り言を繰り返す姿は、
ライアン・レイノルズが演じたデッドプールにも重なって見え、
高速移動を披露する見せ場は、『X-MEN フューチャー&パスト』のクイックシルバー
へのオマージュ(or パクリ?)のように感じられました。

このあたりは監督の意図だったんでしょうかね…?

キャストで言えば、ロボトニックをクドめの顔芸で演じるジム・キャリーも、
ゲームキャラが存在する世界観にうまく溶け込んでおり、
映画に花を添える悪役としてしっかり機能していました。

追われている割に、人前に堂々と姿を見せるなど、
あまりに緊張感がない主人公たちがちょっと気になったものの、
そんな細かい不満は吹き飛ばしてくれる痛快さを持った作品でした!

第一報でビジュアルが公開された際は、
「ソニックの色をした不気味な生き物」に心底がっかりしたのですが、
デザインが一新された結果、個人的には満点の造形になっており、非常に嬉しかったです。

暗いニュースばかり流れるこのご時世に、
一服の清涼剤としてスカッと楽しめるこの一作、
ソニックにそれほど思い入れがないアナタにもオススメです!

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