「現代社会の比喩のような」アス 惑星さんの映画レビュー(感想・評価)
現代社会の比喩のような
主人公たちに襲いかかるのはその複製たち。我々を襲う敵も我々。育ってきた境遇以外に我々と彼らに違いはない。虐げられてきた者たちの逆襲。
物語の見方を変えれば現代社会の比喩のように見える。
所得格差が拡大し、富が偏在する現代社会。恵まれない境遇で暮らす人たちはなぜその境遇にあるんだろうか。もし努力してもはい上がれないなら、それはなぜなんだろうか。
努力が報われないことがもし明らかであるなら、手近にある武器を手に取って戦うしか彼らの道はないのかもしれない。
さらに、ちゃんと怖かったので、物語のラストでああいう入れ替わりが明かされるとは思わなかった。物語としてひとひねり。
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