劇場公開日 2019年8月2日

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「職人芸に彩られたどこまでもバカバカしい痛快アクション」ワイルド・スピード スーパーコンボ よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0職人芸に彩られたどこまでもバカバカしい痛快アクション

2019年10月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

本作は元々イマイチヒットしなかったシリーズのテコ入れで導入されたキャラ、ホブスとショウが主役のスピンオフ。ロック様とジェイソン・ステイサムと主演作の当たり外れが激しいB級アクションスターの競演ということでこのままなら残念な出来になってもおかしくない感じですが、そこをガッツリ下駄履かせてるのが『ジョン・ウィック』、『アトミック・ブロンド』、『デッドプール2』とメチャメチャ粋なアクションを手掛けてきたデイヴィッド・リーチの起用。

ロンドンの某所。ロシア人科学者・・・たまにはインド人とかブラジル人とかバラエティがあってもいいと思いますが・・・が開発した殺人ウィルスを奪取しようと強襲をかけたMI6。作戦成功の間際で突如現れた別のテロ組織エディオンのブリクストン達が現れてあっという間に部隊は全滅。ショウの妹ハッティはとっさに自分の体内にウィルスを注入して逃走。米国政府はホブスに、英国政府はショウにそれぞれハッティを確保するよう指示するが犬猿の仲の二人は協力する気がさらさらなくお互いテキトーに捜査を開始するが・・・というか殺人ウィルスなんだからもっと総力挙げて捜査せなあかんちゃうの!?みたいな正直どうでもいいお話。まぁこのシリーズ、お話はどうでもいいです、ド派手なシーンさえあれば。

結論、期待通りのクオリティ。デイヴィッド・リーチの看板とも言えるRGBを要所要所で歪ませてメリハリをつける演出は主役2人を随所で対比させるのに効果的。世界の危機なのに行き当たりばったりな作戦も痛快、とにかく頭が悪いシリーズの路線から一歩もはみ出さないところは逆にもはや職人芸。頭を空っぽにしてリラックス出来るという意味では『デッドプール2』に近いノリ、イドリス・エルバの怪演も楽しいですが、個人的には大女優でありながらチョイチョイバカ映画で伸び伸びとした演技を披露するヘレン・ミレンのキュートさが印象的。こんなスピンオフならバンバン量産してもらいたいものです。

よね