「モザイクなしで大暴れ!!」ワイルド・スピード スーパーコンボ ウシダトモユキ(無人島キネマ)さんの映画レビュー(感想・評価)
モザイクなしで大暴れ!!
ワッショイワッショイ楽しかったー!
ロック様とイサムちゃんが並んで立ってるだけで、“2本のムケてるチンコ感”がハンパない。そんな2本のチンコがモザイクなしで大暴れ!「R-18でもないのに、モザイクなしで大丈夫なのか」だって?ぜんぜん平気さ!だってそれは人間の頭部だから。
そんなハリウッドの「タカ&ユージ」を迎え撃つのは、イドリス・エルバ。MCUのヴィランばりのハイテク武装と超カッチョ良いバイクを駆使して「アイ・アム・ブラック・スーパーマン!」とか言ってるけど、なんかムケてなかった。マハーシャラ・アリばっかりガンガン出世してるから落ち込んでるのかな。
ロック様とイサムちゃんをイスに拘束して、電流拷問してるつもりが逆に2本のチンコをギンギンに勃起させてるだけ(例え話です。)っていう場面は超面白かったけど、それに象徴されるように、終始2人の“引き勃て役”だったのがかわいそうなくらいだった。
『ミッション・インポッシブル フォールアウト』で見かけたときに、「ジェネリックなレディガガ(両方に失礼)」と思ったヴァネッサ・カービーは、2人に負けず劣らず元気に暴れてて良かった。『あぶない刑事』シリーズにおける浅野温子ばりに存在感出せてたと思う。これからも他の映画でも活躍してほしい。
さて、1本の映画として、お話はどうだったかと言うと、「楽しかったけど、面白くはなかった。」
「映画が楽しい」と「映画が面白い」は違う。
楽しい2時間を過ごせたからいいっちゃあいいんだけど、「どうして面白くなかったか」をちょっと考えてみた。
端的に言うと、「マイケル・ベイのトランスフォーマーみたいな観心地だった」ということに尽きるかな。
やたらとテンション高い語り手がやってきて、とにかく早口でダーッと物語を語る。時々自分の口にしたギャグに自分が笑ってる。「でね、でね!アレがガーンッ!ってなって、そしたらソレがドカーンってなるの、超ウケる〜!!でさ、でさ、そうなったらああなっちゃうワケじゃん?だからもうダダダッていくんだよ、サイコ〜!!フーーッ!!!」てな感じ。聴いてる方は「ポカーン…」みたいな。
楽しいことを楽しそうにやってる。でもその映画が観客の顔を見てない。そのへんが本作の面白くなさの理由だと僕は思う。
でも、それでも語ってるそいつは超楽しそうだし、そういう熱とかサービス精神に、決して悪い気はしない。そんな映画だった。