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【本と文学を強く愛する気持ちは確かに引き継がれた・・。】
- 1950年代の英国の田舎が舞台。夫を亡くした女性が本屋のない街に東奔西走して、念願の本屋を開店するのだが・・・。ー
・何度も映される本屋の看板と内部の設えや荒涼とした海岸の風景が魅惑的。
・保守的な人々に嫌がらせをされる女性を救おうと立ち上がるビル・ナイ扮する英国紳士の佇まいも素晴らしい。
<物語が進むにつれ、やるせない思いが募っていくが、最後、そう来たか そういうことだったのか!という見事なエンディングに溜飲が下がった作品である。>
<2019年4月14日 刈谷日劇にて鑑賞>
重い色の空
1960年あたり、英国ロンドン近郊の田舎町での物語。静かで綺麗な映像だが、内容とかさなり、どこか重さを含んで描かれる。
本筋ではないが、風景が印象的。海に面して、丘に囲まれて狭小な平地。そこに、中世から取り残されたかのごとく、石造りで作られた小さな田舎町。海風が強く、雨もよく降る、オールド・イングランドのイメージが色濃く残る世界だ。北部の埃っぽく荒々しい自然とは少し違った、湿度の高い海辺の街の雰囲気で、ロケ地を訪れてみたくなった。
そこは、貴族と平民の区分が明確に存在する小さな世界だ。そこで戦争未亡人のフローレンスが、亡夫の思い出を胸に、街に無かった書店を始める。近所の生意気な少女を助手に雇い、読書家である丘の上の引きこもり老紳士との交流を得ながら、書店は軌道に乗り始める。
だが、その街のわがまま貴族夫人の嫌がらせを受けてしまう。それでも負けずに、書店経営を続けるのだが…。
戦争と昔のしきたりが暗く影を落とした中で、前向きに生きようとする主人公と、それを応援する人たちとの交流が暖かく、描かれる。厳しい状況の中で、優しい物語となっている。冒頭に繋がるラストシーンは、豊かな余韻を残してくれる。観て損は無い良作だ。
嫌なヤツが徹底して嫌なヤツ
いやー、重々しい!ねちっこい!
田舎町の本屋ってキーワードから連想されるホッコリ感はほぼ無し;
本屋モノってより田舎の有権者の嫌がらせに耐える話。
嫌なヤツが徹底して嫌なヤツ。
表情、動き、言動……すべてにイラッときます。ある意味見事。
敵ばかりの四面楚歌状態な本屋。数少ない見方も次第に……。
かんなりの絶望感と悔しさに駆られました。
しかし最後のアレで……意外と重くなりすぎずに映画館を出れたのが救われた。
全体ではグッと心掴む部分はなかったかなぁ。
最後のオチは好き。
フランス映画で無くスペイン映画
最初はフランスかと思いきや違う・・・
観終わってからスペイン映画と知りました
美しい映像と一生懸命な主人公に好感がもてます
これでもっと気持ちよく終われたら思いますがこの最後で良かったのか?
本が好きな人への贈り物
「本が好き」「亡き夫が好き」「面白い本を読者に届けたい」……
その「想い」と「勇気」だけを武器にひたむきに働く、戦争未亡人の姿を描いていました。
自分の【本が好きだ】って気持ちを刺激して、涙腺が緩くなってしまいました。
落ちはイマイチすっきりしなかったけど、嫌がらせばかりする権力者に一泡ふかせるところは好きだなぁ。
3月9日公開で、1ヶ月の間も、地味にロングラン!
それだけの価値はあったと思います。
心に残る、書店を開店した女性の物語
1950年代後半のイギリスの海辺の田舎町が舞台。古き良きイギリスの街並み、風景。
書店が一軒もなかった保守的な町に、周囲の反対にあいながらも、読書の楽しみを広げたいという思いで、何とか古民家を手に入れ書店を開く。でも、この変革は、保守的な町では受け入れられず、嫌がらせや困難が待ち受けている。
書店開店のために、変革を試みる女性の奮闘記、だけで終わらない。
美しい風景や素朴な風合いのファッションや雑貨にも魅了される。
ラストまでお見逃しなく観賞することをお勧めします。
何だか、無性に本が読みたくなる作品。
早速「華氏451度」を読んでみる。
本は紙派
イギリスの片田舎に本屋を出店した女の人と街の権力者のババアとの戦い。
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とりあえずババアとの戦いの件は置いておいて、この本屋すごい雰囲気が良いのよね。売れてる本じゃなくてフローレンスがよりすぐった本を店頭に置いてる。
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こういう街の本屋って日本っていうか少なくとも私の地元にはない。通ってた本屋は次々と潰れて言って今は名古屋駅にあるでかい本屋まで行かないと本が買えない。
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本なんかネットで買えるっていう人もいるけど、本屋に行って読みたい本を探すのが楽しいんだよね。ネットだと売れてる本しか出てこない。
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そしてババアとの戦いの件は、主人公がなかなかどんくさい。人のこと信じすぎだよ!もっと警戒しろ。
本が大好きな方
なら楽しめると思います。そしてビル・ナイがとても素敵です。渋いです。嫌な奴の俳優さんが宇梶剛士さんにそっくりです。ラストのシーンはブラッドベリの「華氏451度」のオマージュでしょうか。じわじわと効いてくる感じの映画です。シネスイッチ銀座にて鑑賞。
予想を裏切る
ほのぼのとした雰囲気ものかな?と思いきや…静かな語りと抑えた演技の中 詩的なセリフが当たり前のように語られる。その中で伝わるメッセージと社会風刺
これには やはり、シェイクスピアの生まれた劇の国の映画か…と唸る
老紳士も少女も良いが、ガマート夫人は名前も怖いが、助演賞
芯
女性は現代になっても起業をしたり働いたりする事が男性よりも不利であると感じますが、舞台となった1959年のロンドンの田舎町は、今よりももっともっと大変だったろうなと思いました。私は嫌がらせされたら多分めげてしまいますが、主人公は自分の中にめげない「芯」や大切なものを持っていたので、当時に生きるひとりの女性として凄いと感じました。
実はイギリスの片田舎を舞台にした『八つ墓村』
舞台は1959年、本屋が一軒もないロンドン郊外の小さな港町。大戦で夫を亡くした元書店員のフローレンスは夫婦の夢だった本屋を開業することを決意、準備を進めるが民度が低く保守的な住民はちっとも協力的でなく開業資金の融資も受けられない。それでもなんとか古い民家を改造して開業にこぎつけるが、その民家は町の有力者ガマート夫人がアートセンターにしようとしていた物件だったことから様々な営業妨害を受けるようになる。そんな苦境にもめげないフローレンスの心の支えは町外れの豪邸に引きこもっている老紳士ブランディッシュ。本の配達と文通を通じて心を通わせるようになる二人だったが、その頃ガマート夫人はついに自らの政治力までも駆使してフローレンスから民家を奪還すべく策略を巡らせていた。
てっきり小さな本屋が良書を通じて頑なに心を閉ざす町の人たちを笑顔にする話だと思っていましたがこれが全くそんな話じゃないのでビックリ・・・というか、これはほぼ『八つ墓村』。とにかくそこらをウロウロしているだけの町の人々の容赦なさがもう猛烈に怖い。なかでもパトリシア・クラークソン演じるダマート夫人の卑劣さがハンパなくて観客一同ドン引き。穏やかな笑顔から一転猛烈な怒りを露わにするカットはそこらのホラーより全然怖い。そして何と言ってもビル・ナイ。どんな映画に出ても映画の風格を一段上げてみせる名優中の名優ですが、静かな佇まいからダマート夫人に怒りをぶつける勇猛さまでダイナミックかつ自然に表現してみせる名演は圧巻。一見慎ましやかな未亡人でありながら、いきなり『ロリータ』を250冊入荷する等大手書店でもやらないような大胆な戦略で果敢にマーケットを切り開こうとするフローレンスももちろんカッコいいですが、本作の本当の主役は別にいることを匂わせるナレーションとラストシーンに胸を打たれます。
老後は田舎で静かに暮らしたいなとボンヤリ夢想するシルバー予備軍の顔面に思い切り唾を吐きかける猛毒作品、これくらい盛大に予想を裏切ってもらえると清々しいです。
ゆったりとした時間
読書をしている時の様な、ゆったりとしつつも頭の中では何かが常にクルクルと回っているような感覚。物語の終盤は想像とは違いましたが、結末は好み。
醜悪なるものと静かに戦い続ける主人公と、少ない共感者達がいとおしい作品でした。少し弱ってる時にまた視たくなるのかもしれない、優しく力強い時間でした。
なんだか歯痒い…
女性が開業する事の難しさ
今の時代でも無いとは言えないです
それより権力者に群がる人達
ステレオタイプで感じ悪いよなぁ〜
少なくともフローレンスは自分で相手の本質を見て接する
それをわかってくれる人がいたから、人(エドモンド)の心をも動かしたよね!
最後はドンデン返しがあると思ってましたが、なんだか歯痒い…
やはり人は孤独より、人と寄り添う方がいい
そして人の優しさに感謝したいと思いました(^^)
ここ数年のマイベスト「愛の告白」。
息が苦しくなった。
ラストに向かって息苦しさは増していく。
とてもとても示唆に富む映画だと思う。
小さな書店の美しい女性店主があの手この手で追い詰められていく。最後は公権力を使って法律を利用されて追い詰められていく。
「ささやか」な営みが失われる。
「芸術のため」という大義名分が使われる。店主の親友となる初老の男の言葉が重い。
「芸術は芸術センターでは作られない」、人と人の間に生まれるものだと受け取った。
僕も日々、大義名分のもとに「ささやか」な営みを踏みつけている気がする。
ずしんと重かった。
そして、美しい映画だった。
ふたりの崇高な心が交わっていく過程。
ほとばしる想いを不器用に伝えあう。想いを寄せる人に素直でありたい、という気持ち。
ほんとに美しいラブシーンだった。
ここ数年の映画体験ではベストワンの「愛の告白」だと思った。
みなさんにおすすめする。
ぜひ見ていただきたい。
宣伝文句に騙されちゃダメ。最後は、ちょっと悲しくなりました。
1959年のイギリスの小さな港町。戦争で夫を失った女性が、夫との夢であった書店を開く。軌道に乗りかけた書店であったが、地元の有力者夫人の妨害に遭い、彼女の運命は変っていく。
途中までは、夢があって、中々心温まる話です。ところが、書店が開店して、店の経営が軌道に乗ったあたりから、雲行きが怪しくなります。日本でも、所謂“地元の有力者”と言う層が居ますが、それは、洋の東西を問わないんですね。書店が“自分の計画を妨害している”と思っている所謂“有力者”は、権謀術数の限りを尽くして、書店の妨害をします。そして、最終的には・・・。
いやぁ、若干、救われないなと思わないことも無いですね。まぁ、本好きを育てて、後の世に送り出したという事も言えるかもしれませんけどね。
公式HPや、パンフレットの宣伝文句に騙されちゃダメです。最後は、ちょっと悲しくなりました。
省略しすぎたのかな?
きっと原作の本を読めば感動したのだと思う。けど、映画はあっけなくて、人間関係の背景とか、終わりが想像にお任せします、という余韻を大切にするあまり、肝心の本への愛情よりも、悲しさのほうが胸に響いて、人生のはかなさばかりが心に残る。
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