「えー。納得いかん!本人が戦えよー。」マイ・ブックショップ だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
えー。納得いかん!本人が戦えよー。
フローレンスの中の人は、メリーポピンズリターンズでジェーン役だった人ですね。
あとはビルナイとパトリシアクラークソンという、私好みの役者が揃っております。
夫婦の夢だった書店経営を、夫なき後のフローレンスが一人で頑張る!というストーリーなんですが。
書店経営ね…
私は元書店員なので、この儲からない悲しい商売については余計なことを色々考えてしまいます。
そら多分1950年代のことだろうし、UKとJAPANとでは書店の流通の仕組みが違うでしょうが。ね。
まぁそんなことは横へ置くとしても、この映画は、全体としては悪くないんですよ?でも色々納得いかんわーと思う感じでした。
まずは、ガマード夫人はなんでそんなにオールドハウスにこだわるの?7年とか空き家だったところをフローレンスが借りて(買って?)何が悪い?
あの場所でアートーセンターとやらを作る必然性について、まっっっっっったく言及がなかったので、完全なるよそ者いじめにしか見えず…実際そう(ただのいじめ)なのかもしれないけどさー。
完全なるよそ者いじめなのだったらば、フローレンスはなんでもうちょっと反撃しないの?
弁護士変えるとかしたらもうちょいマシなんじゃん?
せめてクソ銀行とかクソ弁護士にやり返すとかないの?
唇噛んで終わりってさぁ…
そしてBBCの職員だとかいう、いけ好かないオヤジよ、あいつはなんなん?何がしたいのよ?ガマード夫人に倣ってフローレンスをいたぶる理由ってなんなん?よそ者いじめは地元民の嗜みなん?
ブランディッシュさんについては、奥ゆかしき懸想に、「青林檎与えしことを唯一の積極として別れ来にけり」という短歌(by河野裕子)を連想しました。微笑ましい。
でもさ、ガマード夫人に文句言いにいってその帰り道に死ぬとかさ、なんてこと!辛すぎる!と叫びました。
大体ガマード夫人との過去もまーったくわからんままでしたしね…
数々のモヤモヤは、クリスティーンが放火をしてガマード夫人の野望を砕いたことで決着をつけるわけですが。
子どもにやらせて終わりかい!!!と、私は怒りを感じる次第です。
多分ナレーションが現代のクリスティーンかなって、予想はしてて、そこは当たってよかったですけどもね。
色々納得いきませんでした。