「ひたすら闘い続ける男、ジョン」ジョン・ウィック パラベラム Jettさんの映画レビュー(感想・評価)
ひたすら闘い続ける男、ジョン
それなりに楽しめるアクション巨編ではあるけど、とにかく闘って、闘って、闘いまくるストーリーで特に内容が無く、後半は正直 少々飽きてくる
もちろん特殊効果を多用しているのはわかるけど、どうやって撮っているのかわからない見事なアクションシークエンスが本シリーズの魅力なんでしょうね、本当にわからない・・・自らスタントダブルでアクションをこなす製作総指揮のデビッド・リーチ監督と本作の監督チャド・スタエルスキさんの力量の高さを思い知ります
アクションシーンは全てCGですって言われたほうがスッキリするけど、そんな事もなく、明らかにライブアクションだもんな、そんな凄絶アクションを演じるキアヌ・リーブスさんも身のこなしはぎこちなかったりキレッキレ度は低いけど、たぶんスタントダブルは使ってるだろうが、どう見ても自分でもかなりの割合で演じてるから凄いなと感心します
そして映像が全体的にゴージャスですごくカッコいい、夜のニューヨークの街の俯瞰ショットやバイクチェイスのビジュアル、ラストバトルのバックに映り込んでいる壁いっぱいに映し出されたオレンジの波模様に代表される色とりどりのネオンを使った画が印象的でメチャクチャかっこいい
エイジアケイト・ディロンさん演じる裁定人、クールビューティーでメチャクチャ雰囲気があって好きなキャラだけど、意味深に脅してくるだけで、何のために出てきたの?っていうぐらい何の役にも立ってなかった気がする
送り込まれた刺客達がジョン達に全く歯が立たなく、最後は しょうがないなって感じで自ら闘う最強のラストヴィランとして出てきているのかと思いきや、ホントにただのメッセンジャーだったからとても物足りなかった
なので、世界中に溶け込み暗躍する闇組織を牛耳る主席連合ってのも何だかジョン達にしてみりゃ 言うほど手強くなく、肉弾戦で決着がつけられるほど大した事ないメチャ弱な組織に感じてしまい、なぜそんなに恐れられるのか不思議でなりませんでした
キャスティングが超豪華、オスカー女優の大御所アンジェリカ・ヒューストンさんや同じくオスカー女優ハル・ベリーさん、そしてレギュラーのイアン・マクシェーンさん、ローレンス・フィッシュバーンさん、そして本作で激しい撃ち合いも披露するコンチネンタルホテルのコンシェルジュ シャロンを演じるランス・レディックさんと名優や芸達者さんを集めた割には中途半端で活かせてない
エイジアケイトさんの裁定人も含めて豪華なアンサンブルキャストを揃えただけでキャラクターの作り込みが全然できてなくて非常にもったいない印象でした