「ダメでした」ジョン・ウィック パラベラム Syuさんの映画レビュー(感想・評価)
ダメでした
前作でシリーズとして何らかの方向性が出せなかったので今後の展開が厳しいかなと思いましたが、今作では更にジョンの動機もブレブレになってしまいました。
一応続きがありますが、もうシリーズとしては衰退しか無いでしょう。期待していただけに残念です。
前作で聖域だったホテル内で、組織の幹部を殺してしまったジョンは、組織に追われる事になります。
次々と襲ってくる殺し屋達を退けながら、どうするのかと思いきや、組織の幹部の更に上の人間に会いに行って、よりにもよって「御免なさい」します。薬指の指輪を差し出して、今後組織の為に働く事を誓っちゃいます。理由としては、自分が死んでしまうと、妻との記憶が失われてしまうから。ちょっとがっかりですね。
で、許してもらって指名手配が解除される訳ですが、最初の仕事がホテルのオーナーの始末になります。
前作の最後で、ジョンに逃げる時間を与えたという理由で、オーナーの地位を追われる事になってしまったんですね。
そしてホテルに着くと、オーナーは辞めるくらいなら組織に反抗する道を選ぶ、とジョンに言います。ただ、今ジョンに殺されるなら、それは仕方ないと言って銃を差し出します。なかなか人情味のある所を見せます。
ここで何を思ったのかジョンはオーナー側に付いてしまいます。死ぬ思いで指名手配を解除してもらったのは何のためなの?
組織は部隊を送り込んで、ジョンとオーナーを始末しようとしますが、取り敢えず最初の部隊を退ける事に成功します。
一応威を見せたオーナーは、裁定者と取引する事にします。オーナーの地位さえ守れれば、組織に従属すると。
そうすると、ジョンはどうする?ってなります。それはそうですよね。そして、オーナーは呆気なくジョンを売ります。と言うか自分からバンバン銃を撃って始末します。ジョンはホテルの屋上から真っ逆さまです。
さっきの友情はなんだったの?こんなにあっさり裏切られて、ジョンは阿保なの?
1からほとんど策もなく突っ走ってきただけに、この辺は一貫していると言えば、一貫してますが。
で、次作のフリとして同じように組織に懲罰を加えられた、バワリーに拾われます。
で、一緒に復讐しましょう、って感じで終わります。
完全に今作要らなかったね。最初から組織と戦う展開で良かったよね、って感じです。
単にジョンのダメさ加減を浮き彫りにしただけの、3作目でした。