「木村ひさしお得意の小ネタ満載のコメディミステリー」屍人荘の殺人 カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
木村ひさしお得意の小ネタ満載のコメディミステリー
アマプラにて鑑賞。
よくある大きなお屋敷内の複数の部屋で起こる密室殺人事件だが、陸の孤島の演出を悪天候の代わりにゾンビに囲ませるという荒技。
主演の小器用な神木隆之介と、最近特に上手なコメディエンヌぶりを発揮している浜辺美波、出演シーンは少ないがおっとりしたマイペースな雰囲気で先輩探偵を好演した中村倫也らは木村の演出に上手にマッチし、観るものを楽しませてくれた。
木村の演出方法は内容云々よりも各シチュエーションや会話の中にほんの少しのズレや違和感を感じ取らせ小さな笑いを誘うといったものなので、それらがきれいにつながっていない場合、全体を俯瞰して見ると不自然さが気になりストーリーが入って来なくなる。
本作はそこが微妙に噛み合わなかったとまでは言わないが、ゾンビへライトな対応や謎解きのオリジナリティの無さなどから全体に中途半端な感じが拭えず受け入れられなかったのではなかろうか。
さらっと鑑賞する分には良いと思うので、自分としては嫌いな映画ではないので、迷っている人には勧めようかと思っている。
コメントする