「迷宮太郎と美少女探偵とミステリーと○○○」屍人荘の殺人 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
迷宮太郎と美少女探偵とミステリーと○○○
『金田一少年の事件簿』風のジュブナイル・ミステリーかと思ったら、意外なジャンルとミックス!
同名ミステリー小説の映画化で、かなり賛否両論激しいが、最高って訳ではないが最低って訳でもなく、それなりに楽しめたかな。
とある大学のミス研部員。ミステリー好きが生じて学内の小事件を解決もしくはさらにややこしくするホームズ気取りの明智と、彼のワトソン…いや、いいようにこき使われるミステリーおたくの葉村。
そんな二人に、同大学の正真正銘の美少女探偵・比留子が“取引”を持ち掛けてくる。フェス研の夏合宿への参加と、その合宿中、何か起こるであろうを示す予告状…。
合宿が行われる山奥のペンション“紫湛荘”へ。
かくして、事件は起きた…!
ペンション内で殺人事件が!
外には“絶対に”出られない。
と言う事は、犯人は内部の者。
犯人は誰か…!?
謎の脅迫状から始まり、舞台は湖畔のペンション、フェス研に纏わる行方知れずの女子部員…。
そして起きた密室殺人…。
『金田一少年』とか好きだったので、イイ!これぞ鉄板!
が!そこに思わぬ変化球!
事件が起きる前、犯人が分かったと言う明智。そんな明智がいきなり死亡!
少々風変わりな美少女探偵とヘタレな助手で事件を解決していく…という、異色コンビではあるが、設定的にはありそうっちゃあありそう。
変化球なのは、思わぬジャンルが乱入。
明智を殺したのは…、ゾ、ゾンビ!?
フェスに突然、ゾンビが出現! まさかの事態に大パニック!
ペンション内に逃げ込むが、そこで密室殺人!
ジュブナイル・ミステリー×ゾンビ!
ゾンビはこれまたユニークに変化、増殖していく!
普通にミステリーかと思ったらまさかのゾンビで、何だコレ!?…という声が多いが、原作もそうらしいので、これについていちゃもん付けるのはお門違い。
それを言うなら、ゾンビ映画と思って見たら映画愛コメディだった『カメラを止めるな!』に裏切られた!…と言うのと同じ事。
だから、このジャンルのミックスは全然いい。きっと原作者も、ジュブナイル・ミステリーとゾンビが好きで、それを併せた作品を作ろう!…と思ったに違いない。まあ、その原作もかなり賛否分かれてるようだが。
それに、ミステリーとしてもちゃんと面白味アリ。見終わった後、タネ明かしでもう一度確認再見してしまった。
犯人の動機も哀しいもので、それこそ『金田一少年』的。
せっかくのゾンビとのミックスなので、ゾンビもトリックに使われる。ちと扱いは雑だが…。
まあ、メインディッシュはミステリーで、ゾンビはスパイス。
神木クンのヘタレ…いや、“迷宮太郎”っぷりは名人芸。ワトソンではなく、時々ホームズのように光る時も。
その神木クンや若手俳優がミステリーを展開させるが、でもねぇ、やっぱりねぇ、本作一番最大最高の魅力は、
浜辺美波!浜辺美波!
とにかく可愛い!とにかく可愛い!
一挙一動が萌える!一挙一動が萌える!
白目や頭グリグリや顔芸もキュート!白目や頭グリグリや顔芸もキュート!
困った時の「ぬぬぬ…」も!困った時の「ぬぬぬ…」も!
キスさせてくれるなら喜んで死体動かします!キスさせてくれるなら喜んで死体動かします!(でも、実際は言うだけ…(^^;)
かなりクセある性格だが、可愛いから許す!かなりクセある性格だが、可愛いから許す!
『トリック』並みにコメディ色が濃く、全体的にも緩く、若者向けと見るか、気楽に楽しめると見るか。
個人的に、ペンションに向かうバス車内で、お庄屋さんの元に帰るおりんさんがツボった。まさかジッチャンネタまでブチ込んでくるとは!
何故ゾンビが現れたか。一瞬だけ登場した怪しい奴ら。
そして、比留子の最後の行動。ちょっと衝撃的なあれが彼女の本当の目的…!?
まだ未解決な部分もあるので、カムバック!迷宮太郎と美少女探偵!
ミステリーとかゾンビとかより、実はこれが一番のえこひいき!…かも!?