「東京ブラックアウト」新聞記者 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
東京ブラックアウト
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ポリティカル・フィクションは好きなのだが、日本の映画はジャーナリズムが正義の剣で政治の闇を暴くという爽快感がなく、いつも何かもやもやと嫌な感じで終わる。
関係者の自殺や政府の隠蔽工作といった手垢のついた内容に目新しさはなく、加計学園らしきネタが出てくるのに途中から生物兵器云々という妙な方向にシフトしてしまい、嘘くささが増した。そのへんに現実の事件をそのまま描けない限界を感じる。
“…中のほうは真っ黒に腐っている”というのは「金環蝕」のコピーだが、相も変わらぬ伏魔殿の闇には、義憤に駆られるよりも無力感に襲われる。ちなみにこの映画に出てくる内閣調査室も新聞社もオフィスの照明が暗すぎないか。あんな中でパソコンで仕事をするのは目に悪いと思う。
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