「leak or fake ??? 真実は、一つ」新聞記者 突貫小僧さんの映画レビュー(感想・評価)
leak or fake ??? 真実は、一つ
山村聰監督作品の「黒い潮」を彷彿とさせた。しかし、作品自体の流れは、スピード感あり、緊張感ありで、キャスティングも、さほど問題なかったです。北村さんは、「太陽の蓋」以来の聞屋の役が非常に似合う。高橋和也さんにいたっては、「KAMIKAZE TAXI」のころから、演技俳優としての頭角を現している方で、ドラマ「集団左遷」にも出演されていた。今回の作品においては、キーパーソン。話しは、内調と聞屋の駆け引きをリアルに描いている。
観る前は、自分には難しい内容の作品なのかと少し不安になったが、最初から緊迫感満載でグイグイ引き込まれていった。ラスト、吉岡に多田は父親のことに関して何か意味深なことを彼女に告げるが、彼は彼女をどこまでしっているのか。田中さんは、素性の不確かな役柄は、ドラマ「緊急取調室」の中で、キントリの管理官としても同様素晴らしい役を演じている。この映画作品が秀でているのは、新旧俳優が入り混じってのキャスティングの良さであり、久しぶりに映画館で、ハラハラさせられた。それにしても、杉原の自宅が豪華すぎること、全面ガラス張りの絶景の家であった。新聞記者ってそんなに稼げるのか?
話しの中で、「聞屋が誤報を出せば、一生終わりだ。」という所は、正直日々何気ない暮らしをも、神経がおかしくなってしまいそうな職業であることはヒヤヒヤさせられた。現在、真実を知るための媒体は、どんどん増えつつある。一つの部屋でSNSなどの情報戦と闘いながら、出どころ不明な情報とも戦い、スピードが「命」である情報を「裏をとって」どのメディアよりも早く表に出さなけてばならない、リークされればそこで終わり、それを知らされると、生きた心地がしない。ラスト、新聞として出来上がるまでの展開は、猪突猛進ってな感じ、ハラハラ感を十二分に堪能させて頂いた。