「家族の物語」ザ・ライダー 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5家族の物語

2020年6月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

興奮

劇的に感動を煽るような演出は皆無で、一人のカウボーイの青年を淡々と描く。

中国出身でしかも女性の監督が、ネイティブ・アメリカンの血を引く若者たちを中心に、古き良きアメリカの漢でもあるロデオ・カウボーイを題材にする斬新さ。

冷たい視線や優しい甘えのような演出を物語に加える事はなく、夢を諦めるしか無い青年を主軸にカウボーイの日常を巧く捉え、父親に妹と脇役だけに収めない演出描写と全てが大切なシーンであり、無駄がない。

ラストは悲観的にしても感動を煽るエンディングと思いきや、意表を突かれる展開に感動が静かにゆっくりと。

カウボーイは"Wrangler"のジーンズって解っている監督、アン・リーを超える日も近い筈。

万年 東一