「家族の物語」ザ・ライダー 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
家族の物語
劇的に感動を煽るような演出は皆無で、一人のカウボーイの青年を淡々と描く。
中国出身でしかも女性の監督が、ネイティブ・アメリカンの血を引く若者たちを中心に、古き良きアメリカの漢でもあるロデオ・カウボーイを題材にする斬新さ。
冷たい視線や優しい甘えのような演出を物語に加える事はなく、夢を諦めるしか無い青年を主軸にカウボーイの日常を巧く捉え、父親に妹と脇役だけに収めない演出描写と全てが大切なシーンであり、無駄がない。
ラストは悲観的にしても感動を煽るエンディングと思いきや、意表を突かれる展開に感動が静かにゆっくりと。
カウボーイは"Wrangler"のジーンズって解っている監督、アン・リーを超える日も近い筈。
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