劇場公開日 2019年1月5日

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「それが貴方のしかばね芸者」温泉しかばね芸者 KinAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5それが貴方のしかばね芸者

2019年1月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

パイオツ…パイオツ…パイオツ…ナニヤツ!?

諸々の粗を振り切る強烈なパンチは期待していた程でもなかったけど、「脚本に書いた物語が現実でもその通りになる」という設定が好きで面白く観られた。
出来上がった物語ではなく、現在進行で書き進めている最中なのが良い。
書いたことが現実に、と気付くのが早すぎるのは少し気になったけど。短尺なので仕方ないか。

脚本家の村井がいないと菊乃は「しかばね芸者」として蘇り人を殺しまくれないし、菊乃がいないと村井はこの世界で輝けない。
どちらが操る側なのか、二人の無自覚な支え合いと憎しみ合いと共倒れにキュンキュンするじゃない。
それが共鳴なのかどうかは分からないけど、確かに繋がるものを感じた。

クライマックスは花火より血飛沫を希望したい。
しかばね芸者はかっこいいし村井は大好きなチェーンソー片手に大興奮だし、せっかく胸熱な展開だったのにそこで軽く扱われてしまうのが少し残念。
サイケデリックな映像ドラッグ的にしてくれたらまた違った印象だったかもしれないが。

細かくてゆる〜いギャグが心地良かった。
すごく笑える訳ではないが、ずっと見てると癒されてくる。頭蓋骨もボンドでくっつけよう。
聞き取りづらいけど独特な単語や言い回しの多いセリフも好き。タイトルもしかり。頭悪いんだか良いんだか。

なんとなく東野圭吾の「名探偵の掟」シリーズを思い出した。
視点は違えど、創り手事情と登場人物の攻防のような設定には惹かれるものがある。

KinA