ポーラー 狙われた暗殺者のレビュー・感想・評価
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傑作バイオレンスのエッセンスをブチ込んで煮詰めた胃もたれ必至の凶悪スリラー
引退間近の暗殺者ダンカン。定年となる50歳の誕生日を目前に控え引退後のどかに暮らす準備を始めていたが、同じ頃暗殺者仲間の一人が惨殺される事件が発生。組織を脅かすある男が雇った連中の仕業だと聞かされたダンカンは最後の仕事としてベラルーシに潜伏しているその男を殺害することを要請される。一旦は断ったもののその仕事が罠であることに勘付いたダンカンは敢えて請けることにしベラルーシに向かうが・・・からの血塗れバイオレンスアクションスリラー。
冒頭いきなりバカヅラ提げたジョニー・ノックスビルがひょっこり登場。その後頭の悪そうな殺し屋達が仰々しく紹介されるくだりは『スーサイド・スクワッド』っぽい軽薄さで、『ジョン・ウィック』の設定を茶化す寸劇辺りまではコメディと見紛うポップな演出ですが、時折放り込まれるエゲツないフラッシュバックが暗示するものがうっすら見えてくる中盤辺りからジワジワとハードボイルドな展開にシフト。深夜に忍び寄る殺し屋達との戦いは『ザ・シューター/極大射程』っぽいし、やたらと湿度が高く冷たいロケーションで繰り広げられる忖度のソの字もない人体損壊のオンパレードは『ザ・レイド』、『AKUJO 悪女』といったアジアン・バイオレンスのエッセンスをバランスよく配合していて、少々凝視が難しい悪趣味仕様のエピソードを経て想定内のオチにきっちり到達。要するに昨今のバイオレンス映画の傑作群のサビ部分をつまんで鍋に放り込んで固茹でにしたソリッドな作品。
ダンカンを演じるマッツ・ミケルセンが魅せる殺気を湛えた佇まいがとにかくカッコいいし、油断していると気付かないかも知れないリチャード・ドレイファスのツボを押さえた名演も素晴らしいし、頭の悪そうな殺し屋さん達の顔がものすごくイイし、そして何よりダンカンと奇妙な友情を育む地味な女の子カミーユを演じるヴァネッサ・ハジェンズの大きな瞳が印象的。批評家ウケがバカみたいに低いようですがこれは全然面白いです。
暗殺部隊の面々が良かった!!
各キャラのビジュアルがコミックみたいで特徴的ですが、キングスマン程砕けた内容ではないのが、丁度良いバランスで良かったです。暗殺部隊の面々が好みでしたが、退場後の終盤はイマイチ盛り上がらなかった感じです。凄く面白いという訳では無いですが、現在のネトフリ映画の中では良い方だと思います。マッツは老け込み過ぎて、個人的にはヴィゴ・モーテンセンでもあまり区別がつかない感じでした。出だしがマッツのバトルではなく暗殺部隊のミッションなので、やはり彼らの印象が強い映画でした。
ポップな殺戮シーン盛りだくさん
悪趣味全開のジョン・ウィック
マッツファン必見
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