影裏のレビュー・感想・評価
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観る人を選ぶ作品
前半は淡々としたブロマンス風に進むが、あるシーンで一気に転調する。予備知識がないと「この題材を扱う映画だったか」と驚くはずだ。私も原作を読んでびっくりした。その要素が示されてから、そこまでの描写を振り返ると、込められた意図、伏線が明らかになる仕掛けだ。
紹介するのが難しいタイプの映画だ。綾野剛が演じる今野のパーソナリティーに関する要素は、本来なら事前にバラされないよう配慮すべきネタだろうが、それを苦手とする人が「知らずに観て後悔した」となるのも忍びない。
多様な価値観が受け入れられる世の中になり、表層の出来事や人間関係の中に普遍的な価値を見出せるようになるのが理想だが、日本の現状はまだ道半ばだろう。ただそんな日本だからこそ、人物たちの孤独や心の渇き、生きざまが際立つ面もある。目にしているようで見えていない物事の裏側に気づくことの大切さを、本作から学べるといい。自戒も込めてそう思う。
夕暮ればかり気にしていると夜明けを見逃すことになる。
本格的な人生を生きなければならなくなった時、きっと人はこんな映画を創りたくなるのだろう。
絶望と言うものは悪魔が届てくれるわけでもなく、天使が試練だと与えてくれるものでもない。
それにしても絶望を知らない日本人は、絶望する前に諦観に入ってしまうのだろう。
今野秋一も日浅典博は表裏一体。二人で一人の人間のように描かれているようだが残念なことにそんな風には見えてこないのが悲しい。
同性愛者も嘘つき常習者であろうが今や特異体質の人間ではなく至極普通の人間なのだ。今や・・・
東北の震災の被害は計り知れないし言葉にもできぬ絶望を与えている。人が人を傷つける疵など
たかが知れている。かすり傷程度なのだ。
東北の震災を背景に人間を語ろうとするには余りにも優しさを感じさせてはくれない作品になってしまっている。
「死」からの視点をなくして、人は語れないのだから・・・・
ほのめかし文芸・・・盛岡の宣伝映画!?
綾野剛に松田龍平が主演で監督が「るろうに剣心」の大友啓史。
期待しちゃったんですが、ともかくスロー、どこまでもスロー。
核になるSTORYがほぼ退屈。
主人公の今野(綾野剛)は医薬品メーカーの営業マン。
岩手に転勤になり同い年の同僚・日浅(松田龍平)と友人になる。
ここからちょっとだけ推測なんですけど、今野は性的にマイノリティ
・・・らしいんですよね。
女にまるで興味なさそう。
ともかく日浅とつるんで一緒にいたい。
休日の渓流の鮎釣り・・・もう空気も景色も最高。
気持ち良さそう!!
しかし日浅は突然前触れもなく会社を辞めてしまう。
そして見えて来る日浅の裏の顔。
(期待しないで下さい・・・大したこと無いから・・・)
見所と言えば、綾野剛のボクサーショーツ姿が多い。
風呂に入るのに、惜しげもなく後ろ姿のヌードシーン・・・とか、
中村倫也の女装シーンとか・・・
そんなのが見所かなぁ。
《人間には裏の顔がある・・・》
《人は屍の上で生きてるんだよ》
とかの台詞も、心に特に響かず。
私には合わない退屈な映画でした。
面白かった
むちゃくちゃ面白かったです。
原作未読ですが、原作も脚本も演者も演出も良かったんだろうなぁと思いました。
感じたは沢山ありますが、なぜか、書かずに仕舞っておきたい気分。
こういう映画は、他の方のレビュー読むのも面白いですね。
感じてることや解釈が全然違う。
もしかして、原作読んだら、映画とはまた違う読後感あるかな。
読んでみたいなー。
忍耐力を試されている感じ
実際2時間強は長いのに、つまらないからもういつ終わるのかばっかり考えていた。
やたらと出てくる綾野剛のパンツシーン、あぁゲイの話なのね。でも前振りが長すぎる。好きになった男が実はどうしようも無い男?それだけ?
時間の無駄でした。
何が言いたいか分かり易いヤツよりこういう話が好き
出演者が端々に至るまで豪華。
松田兄の、こういう存在感は稀有だし
綾野剛の、小心者な一般的一般人という風貌もいい。
サプライズ的な中村倫也は、もう声でわかるし
安田顕の兄もいい。
岩手
震災に隠れて、全く別の土地で別人として生きているに違いない男
それでも彼本来の生き方は変わるはずもなく
だがそこが居心地悪ければ他の土地に行くのみ
そんな部分は描かれてはいないんだけれど
容易に想像がつく。
ぬらりと生きて、排水溝のような場所を通っては
時に人の生活圏に現れる。
綾野剛演じる男は、確かに
岩手での生活の中で彼との関わりが光明であったわけで
引っ張られて時に不快でも、彼の言う
「身ひとつで来いよ」の温かさは彼の体中に染み渡る。
寒さに凍え冷え切った体に飲む汁物椀のように。
難解といわれる文学作品を
ここまで豪華なメンバーで撮れるのなら アリ。
そういう出来だったと思った。
無理。
暗い。
おもしろくない。
再び綾野剛に同性愛役。
で最後まで見ても心に響くものなし。
都会から地方に行くと、自然の見るもの全てが新鮮にキラキラと写る。これはよーく分かる。
でも逆はどうか。
当たり前すぎて、それしかなくて、都会者に対して何を抱くのだろう。
話題もローカル。広がりが無い。
楽しみは年に一度の大々的なお祭り。
だろうな。
大好きな大友監督でもこの原作の映像化はこれが限界だったかと。
松田龍平のニュートラルな演技
個人評価:2.5
松田龍平と綾野剛の2人芝居は見応えがあり、楽しく鑑賞できる。原作通りなのだろうが、無駄な演出や蛇足が目立ち、気になる部分多い。俳優陣がとても良かったが、中村倫也の配役だけが異彩を放ち、単に集客を狙った違う意図が伺えたたのは残念。
テーマを描く事と、商業的に成功させないといけないキャスティング。難解なテーマと向き合う演出と脚本だったかはわからない。ただ松田龍平の透明感とニュートラルな演技は、どの価値観にも染まる印象だった。
サイコパス?
ありのままの自分では生きずらい社会で暮らす人達の話
カタルシスもない、哀愁が残る感じ
こういう心理描写を読み解く淡々系は苦手だがこれはそんなに飽きなかった
前半、怒涛の綾野のセクシーショットと盛岡の町並みと自然、松田龍平との友情、後半は松田龍平の裏側を知っていくヘビーな展開って印象
ただ松田龍平がどういう奴なのかいまいち良く分かんなかったなぁ
サイコパスっぽい気質の人なのか?
善悪の概念が薄く他人に快不快の感情を抱かず、そして道徳を破る事にも恐怖も罪悪感もない
それでも承認欲求はあるから他人を喰い物にしても一番を取りに行く
そんな人間は長期的に良好な人間関係は築きにくい
ずっと孤独のまま、だから綾野剛に「お前は光の当たるとこしか見てない」とポロッと本音を言ったのかなぁ…
あのザクロとか何を暗示してたんだろ
暗いし分かりにくい
綾野剛も松田龍平も好きな役者さんなのでレンタルして観た。
2人が醸し出す雰囲気はさすがだが、とにかく映像も話も暗いし、静かにと言えば聞こえはいいが、ダラダラと話が進む。
思わせぶりなカット映像も多く、観る人に「想像しろ」「察しろ」「これが芸術だ」と強制されているような気がした。
要するに、監督の自己満足陶酔型の映画かなぁ。
屍の上の生活
「友達は実はサイコパスでした」みたいな展開を当初は想像していた。しかし日浅がなぜあそこまで家族に嫌われているのか良く分からないし、元職場のオバチャンも大金を騙しとれる形になってなお、日浅を憎んでいるように見えない。
そもそも今野が日浅と友情といえるほど深い絆で結ばれているとは思えないし、ガサ掛け釣りの段階で日浅は今野を受け入れようとするサインを出していたのに、今野はサインを知ってなお拒否したよね。
今野にとっては、どちらがどちらを裏切ったのかよく分からない状況で日浅の汚点を探す旅に出、その自身の勝手さを意識した上で、新しい日常を続けている。まさに屍の上での生活なのだ。
あと、役者が上手いんだから、心情を表す音楽の連打はうるさいし、野暮すぎ笑
観るべきは、う、中村倫也の衝撃的な佇まい、だ‼️
人物造型がステレオタイプでセリフが陳腐、それでありきたりな展開ときたら、寝落ちを我慢するのがせいぜい、でしょうか。
監督は、たまに、芸術かぶれするんでしょうが、かぶれのままで、芸術のかけらもありません、大学生や高校生の前衛的作品レベルでしょうか、トホホ。
2点は、中村倫也の出てる場面だけで、です、他は0点、人それぞれですが。
とにかく、フクシマを商売道具にするアコギなやり口には閉口しました、残念至極、不快感。
サスペンスじゃなかった
予告を見て殺人モノ、いわゆるサスペンスなのかなと思ってみてみたらそんなことはなくとくにこれといった問題が起こらずに物語が終わりました
松田龍平がもっと悪人なのかと思ってました
恋愛モノだったのかな
作り手のマスターベーション
これだけの設定と関係が原作にありながら、何故この脚本に留まったのか。
何かを感じようとしたら、できるかも知れない。
しかしそれはどんなカス作品だってそうだ。
全員タイプキャストゆえの既視感。
抑えた描写は成功だが、全員タイプキャストゆえの既視感は否めぬ。
成功作「his」も地方の男二人、撮り尽くされた東京の男女ではもはや凡庸か。
松田龍平、シルエットが怖い程父に似る瞬間がある。
だから若き優作と水谷豊の本作を夢想。
あれは中村倫也か。
ダラダラダラと…
なんで綾野剛の着替えのシーンやパンイチのシーンをあんなダラダラと見せられにゃならんのだ?
これがまぁまぁ冒頭だったから、『こりゃツマラン映画だな?』と思って最後まで見たけど、ヤッパリツマランかった。
内容色々詰め込みたいなら、ダラダラとしたシーンが勿体ないと思う。
綾野剛がアパートに帰ってきて、飯の用意したり洗濯したり…をずーっと見せらてもねぇ…
ま…個人的感想なんですが…ね
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