「ハサウェイ新戦に立つ!!」機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ハサウェイ新戦に立つ!!
アムロとシャアの最後の戦い、“第二次ネオ・ジオン戦争”を描いた『~逆襲のシャア』。
その12年後の世界を舞台にした富野由悠季による小説を3部作で映画化するプロジェクトの、第1作目。
パラレルワールド的に今も派生シリーズが作り続けられる『ガンダム』。
本作は“ファースト”から続く、所謂“U.C.=宇宙世紀”。
U.C.0105。主人公は、ブライト・ノアの息子、ハサウェイ・ノア。“第二次ネオ・ジオン戦争”でシャアの理想とアムロの意志を目撃した彼が、それらを受け継ぎ、新たな戦い、新たな出会い…。
一応の“宇宙世紀モノ”。『逆襲のシャア』も見てるし。
『THE ORIGIN』みたいに面白く見れるかと思ったら、
序盤の富野節には一苦労。
説明的な描写もほとんどナシ。小難しい台詞が続く。
考えてみれば、『逆襲のシャア』は何度か見てるけど、しっかりはっきりと理解はしていないんだよね…。
マフティーって? マンハンターって?
序盤はポンポン飛び出す用語にKO寸前。
でも、徐々に分かっていった。
マンハンターは、強制的に民間人を宇宙へ連行する地球連邦政府の非人道的な“人狩り”政策。
マフティーは、それに対する反政府運動で、連邦政府高官暗殺という過激手段で抵抗。
マフティーのリーダーは、マフティー・ナビーユ・エリン。実は彼こそ、ハサウェイ。
マフティーを騙るハイジャック事件に巻き込まれ、謎の美少女ギギと出会う。
マフティー殲滅部隊司令として新任したケネス大佐とも出会う。
ドラマを動かすであろう3人が出会い、やっと話的にも面白くなってきた。
だって、ハサウェイって『逆襲のシャア』の時、あんまり印象残って無いんだよね…。強いて言えば、“ファースト”のアムロみたいな面倒臭い感じだったような…?? それが本作では、『逆襲のシャア』のアムロのようにリーダータイプになっている。
ケネスは生粋の軍人。陽気で、漢気のある性格。当初ハサウェイとマフティーを同一人物と思っておらず、ハサウェイに好印象持っていたが…。
容姿端麗、不思議な性格、思った事も素直に口にするギギ。2人に気があるような素振りを見せたり、何かシリアスな面も見せたり、その一方でテロに巻き込まれ怯えたり…その動向から目が離せない存在。彼女は果たして、“女神”か…?
これまでの“宇宙世紀”は戦争がメインだったが、本作は悪政vsテロ。
開幕のハイジャック、マフティーによるダバオ襲撃…。
特にダバオ襲撃シーンがアニメーションながらテロリズムの恐ろしさを十二分に活写している。
その最中、本来の意に反してギギを助ける。
仲間の一人が連邦軍の捕虜に。
ケネスとも一旦別れ、マフティーとして仲間の元へ。捕虜救出に向かう。
ケネスもハサウェイ=マフティーという事に気付き、彼らの秘密基地がある場所へ。
ハサウェイもモビルスーツに乗り込み、クライマックスは捕虜救出と連邦軍のモビルスーツとのバトル。
ここはさすがの迫力!
ハサウェイ率いるマフティーvsケネス率いる“キルケー”。
本格的第一回戦。勝利の女神=ギギが微笑んだのは…?
次作『サン オブ ブライト』へ続く!