「この映画いる?」機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ tarさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画いる?
人物を語るにせよ、ハサウェイの成長を語るにせよ、世界を語るにせよ全て中途半端。物語も単純。
作画がリアリティーを求めていてもストーリーのリアリティーを描いていないのでとても世界全体が薄っぺらく見える。
マフティーは地球を浄化するために官僚を殺して全ての人類を宇宙にあげると言っているが、地球が汚染されているような描きも無く、官僚が酷いという描きも無く何をしようとしているのか良く分からない。
劇中で父(ブライト)と子(ハサウェイ)は同じにはならないと言っているが、地球の人を宇宙にあげるシャアの考えと、ハサウェイでは違う人間なんだから同じ考えであるはずが無い。その違いを語ることでマフティーの存在意義が出てくるはずが、肝心の目的を言葉だけできちんと描いていないので説得力がない。
人間ドラマも午後の昼ドラのようでつまらない。
人の心に残るような何かを考えさせられるようなセリフもない。
人間をきちんと描いていないから感情移入も出来ない。
モビルスーツなどの演出も昔の映画の方がよっぽど魅力的だ。CGに振り回されて演出を疎かにしてるシーンの連続。
この映画で何を描きたかったのかな。
素人が作ったようなまとまりのなく無駄なシーンが多くテンポも悪く、テーマもカタルシスも何もない映画でした。
何の進展もない物語を見せられて、この映画の存在意義があるのか疑問だ。
この話がなくても次の話から始めて良かったのではないだろうか。
この話は単に
ハサウェイはクエスのことばかり考えて、その呪縛から逃れられず、シャアがララァの呪縛から逃れられなかったのと同じように描きたかっただけような、自分よがりな映画に感じる。
ハサウェイがチェーンを殺したことは経歴に残らず、経歴も不正で抹消したんだろうな。
そんな贖罪もしない男が、人を罰して地球の1000年後を夢見てるのか?
物語を何も語っていないのでそんな風にしか思えない。
だいぶつさん
小説があるのは知っていますが、これは映像作品なので小説は関係ありません。映画ではシャアの反乱から12年と逆襲のシャアの映画の続きですと物語で言っていますし、小説を読まないと理解できないなんて作り方はおかしいと思いませんか。
横やりですみませんが、この作品は小説版逆シャア「ベルトーチカチルドレン」の続編らしいですよ。私も未読なのですが、結末が違うのは知ってました。
これで少しは感想も違ってくると思い。