「困難こそが一番大事」インスタント・ファミリー 本当の家族見つけました うむぼんずさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0困難こそが一番大事

2020年5月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

楽しい

WOWOWにて。
里親になるという重いテーマながら、コメディチックなセリフや演技が素晴らしいバランスで成り立つ良作。
年に一度は観たいと思うし、周囲にも勧めたい。
テーマは言うべくもない。

「親」として未熟な夫妻が里親になることで家族の絆を築いていく…と、ストーリーだけみるとありふれた内容っぽい。

里親講習会や、養子縁組フェア、家庭裁判所の審査会などの仕組みも明かされるし、講習会での同期?の里親仲間や機関の担当者との微妙な関係も描かれ、細かい描写が良い。
オクトーバーをはじめ、全員のキャラが立っている。

同情や自尊心で親になれるわけもなく、厳しい試練となる。自分の嫌な部分も見えて来る。
それらの試練を乗り越えて、ようやく家族になれるのか。
そうして得た絆だからこそ、強く固くなるんだろうな、とエンドロールの写真を見て感じた。

もちろん実際には映画のようにいかないケースもあるだろうが、家族はいいなと思える良い作品だった。

以下、印象的なセリフ。
「ゴミ袋に人生が入ってる」
「自分が無価値な存在だと思い続けていると、愛を信じられなくなる」
「家庭裁判所の仕事は重要だが難しい。家族にに経験させたくないことばかりを扱う。だから我々が笑顔になる日は少ないので、今日はとても貴重だ。この日のために生きている」

うむぼんず