「さらばとは違う、新作で良いじゃない。」宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第七章「新星篇」 としぱぱさんの映画レビュー(感想・評価)
さらばとは違う、新作で良いじゃない。
まず、最初に私はオリジナル世代です。さらば~に感動しそれが今でも心に残るヤマトファンです。先日焼鳥ヤマトにも行ったし…笑笑。そんな私ですが暫くぶりの大感動となりました。私達の世代には不評と聞いていましたがなんのなんの、素晴らしい出来だと思います。オリジナルに対するオマージュが溢れていて制作側の愛と意欲を十分に感じました。まずストーリー的にあのラストは私には充分に満足。確かにオリジナルの無に帰すラストと違い次を見据えた落とし所としては商業的な側面もあると思うが40年近く経って細かなプロットを整理してまとめあげた監督の手腕に素直に感謝です。なんたって映画はエンターテイメント、楽しくなければ意味がない。もう待ち焦がれた作品のラスト、落ち着いてなんか見れませんわ。さてオリジナルでは多くのクルーが次々と死んでいきました。子供ながらに心が割かれる思いをしたのを覚えています。新作ではそのシーン(残虐な部分も含めて)も少なかったのは有り難かった。お気にのキャラの死なんて見たくないし。ここが自分にとって一番心に残りました。とは言えキーマン、加藤、斎藤、徳川、アナライザー、山本(山本はオリジナルでは古代の盾になり敬礼しながら死んでいった)といった面々の戦いぶりには涙ながらに感銘。特に斎藤、あんたは男だ!永倉とはもうちょっと幸せな時間をあげたかった。真田さんが死ななかったのはオリジナルとの大きな違いですが、あの演説の為だったのか!納得です。そして大いなる賛否両論問題を引き起こしている次元断層と真田が問う人類の選択。オリジナルの本筋は変えず、エンディングに籠められたテーマ。確かに人類と愛の描き方は違ってはいるし複雑になった。でもね人は恥をかくと心に残り、悔いとなりそれに立ち向かうわけだ。だからこその過ちの価値もあるわけだし。個人的には脚本には満足できました。次に音楽。正直私は音楽だけはレベル下がったと思ってました。宮川彬良氏のアレンジは焼き直しの上に軽さしか感じてなかった。だが、だが、ラストシーンのマッチングは見事。感服致しました、最後の最後にやっと納得です。
個人的には金色ヤマトが印象に残った。パチンコでは以前有ったのが本物に!
次回作は新たなる旅路を軸にした新作が始まるのか?ヤマトファンとしては微妙です。オリジナルはさらばだったから心に残りました。二次元的な、生きていた古代と生き返った森雪、沖田艦長なんかはもう急速に興味が無くなっていったから。見たいけど本当は今作で終わり!んでもってスピンオフ的にブラックタイガー隊や空間騎兵隊の物語が見たいなあ。なにわともあれ、制作に関わった方々に感謝です。