「キャロルダン/ヴァース」キャプテン・マーベル 字幕 アンゼたかしさんの映画レビュー(感想・評価)
キャロルダン/ヴァース
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これは虐げられた移民の話と、立場を利用してくる父親や上司、彼氏の様な一見庇護的立場にもみえる存在が「お前はこうだからこうしなきゃいけないんだ」と一々、理屈でコントロールしてくる社会に蔓延るそういう悪と別離する話でした。ヨンロッグの俺の血が流れてるんだという台詞も、正に私の考えに従えと言わんばかりの威圧さ。それを「あなたに証明する必要なんてない」と一喝するキャロルの強さ!
親の価値観を見て育ち大人になった時、誰しもこれは間違いだったと気付く場面があるかと思います。
キャロルの場合は記憶を取り戻し、自らコントロールを解いた。立ち塞がる同胞を清々しいくらいにぶちのめしていく姿は痛快でした。
スクラルの立場としては移民とも思えたし、言い換えればユダヤ人を思い出しました。知的さ故に虐げられ故郷を失った人達。帰る場所が無い人達。周りに同調して生活することを余儀なくされた人達。
マーベルのこういう社会状況を巧みに組み込んだ脚本、私は大好きです。
彼女はかっこいいけど、マニッシュさが売りではなく。美しいけど、セクシーを売りにしていない。正しく、現代社会を生きる女性達の新ヒーロー。
「感情をコントロール」する必要なんてないんだ!怒れ!立ち上がれ!なんという強いメッセージ。誰もがその格好良さに痺れたはず。
ともかくマーベルロゴのスタンリーが凄く素敵だった。あれだけで見る価値ある。サンキュースタン…!
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