「爽やかな余韻がある夏の映画」きみと、波にのれたら それがしさんの映画レビュー(感想・評価)
爽やかな余韻がある夏の映画
某アニメを何十回と観に行き、そのたびにCMを観ていたので
なんだか映画を見たような気になっておち、なかなか踏ん切りがつかなくて、結局映画公開の最終日にギリギリ滑り込んで見てきました。
結論は、行ってよかったです。
もっと早くに観に行っておけばよかったなと思いました。
映画が始まって、数分後
「あ…陽キャなアニメだ…ミスったか…」
女キャラはすっごいきらきらしてるし、男キャラはイケメンで、
非の打ちどころがなくて。眩し…ってなるし、
カップルのいちゃいちゃにアアア~~~;;;;って。
序盤は呆れ、歯がゆくなったりもしたんですが、
最終的にはストーリーを際立たせるものとなりました。
・ごはん、飲み物がおいしそう。
・冬のキャンプのシーンはよかった。すごくテンション上がりました。
・喫茶店。ああいうの憧れる。。
・湊の車が軽自動車なのは好感持てた。
登場人物の顔が、ずっとイケメン&可愛い表情をしているわけではなくて、くしゃってなったり、感情をこらえている描写、生き生きとした表情、ぶさいくな表情になったり。すごくリアルだなと思いました。
ストーリーのファンタジー要素と、こういうリアリティが相まって、ちょうどよいバランスで描かれていたと感じました。やっぱ湯浅作品だなと思いました。
サーフィンでの脱出は まじか…となりはしたのですが、映像も音も美しくて、なにより普通なら緊張感あふれるシーンのはずなのに、湊と一緒に波にのっているひな子や洋子の表情が楽しそうで、二人が手を合わせているのには、思わずぐっときました。
湊が山葵や洋子ちゃんにも見えてよかった。。
*
たしかに、他の方が描かれている(不評な)レビューの通り、
「現実だったら、ありえない」描写はありました。
花火とか、主人公の奇行とか、サーフィン脱出とか。頭の悪すぎる若者とか(これは…あるか…)。
でもアニメにそこまでリアリティ求めなくたっていいし。だってアニメだから。日常の中にちょっとファンタジーが発生する作品だって思えば普通に楽しめたし。エンターテインメントとして、斜に構えずに、楽しんだらいいのになって思いました。
私は、めちゃくちゃ泣いてしまいました。
リア充な映画は苦手だし、最初はウーン…って思ってたけど、
ラストにはもう作品に魅了されていました。
クリスマスの、恋人たちの聖地のあの一年越しのメッセージに
とどめを刺されました。
主人公もたくさんたくさん泣いていたけど、私もたくさん泣いて。
劇中で洗脳されちまう…ってほど聞いた曲を聴きながら、
EDでは映画の余韻をしっかり味わえて。
悲しいんだけど、でもモヤモヤはしてなくて。
なんだか爽やかな気持ちのまま映画館を出ることが出来ました。
気が付いたらパンフレットを買っていました。
同時期公開の新海作品とかと比較されがちだけど(それも見た)、
この作品は、この作品で良作だと思います。
気にせず、まだ見られる地域の人はぜひ。
大人も子供も楽しめると思います。
(男性一人で見るには共感を得られにくいかも…?)
完全に、デートムービー。
恋人がいる人は一緒に見に行ったり、DVD借りて見たらいいんじゃないかな。