岬の兄妹のレビュー・感想・評価
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腹にズシンと残る作品
とにかく最初から強烈、頭の30分でかなり疲れます。
妹役の道原真理子が最初からすごい芝居を見せつけて、ギュッと掴まれたようになりました。
決して正しくはない。が、兄妹は必死に生きているんです。
絶望的な負の連鎖ではなく、ゆっくりと二人を締め付けるかのようなのがまたキツい。
逃げ出したいけど逃げ出せ無い兄の葛藤も凄く、叫び声が良くそれを表していました。
ふと思い付いた「結婚」という逃げ方も、そんな心を簡単に見透かされてしまう。
そうしてこの岬からも、妹からも離れる事が出来ず、ただ日々は続いていく。
ハンディキャップに貧困層。少し韓国的なテーマだとは思いますが、どこの国でもこうしてセーフティネットから溢れている人はいるのでしょうね。
腹にズシンと残る作品でした。
役者がいい。
皆さん熱演ですごい映画。
妙なリアリティと生々しさがすごい。
中学生っぽいのとの絡みでいやな方向に行くと「ここまでやるか!」と思ってただろうけど、なんていうかぎりぎりあっち側にはいかせない感じがよかった。
右足の不自由な兄と知的障害のある妹が社会の底辺で懸命に暮らす。 そ...
右足の不自由な兄と知的障害のある妹が社会の底辺で懸命に暮らす。
そんな健気な姿を期待していたのだが、妹の体を売って生計を立てるというのは観るに堪えなかった。
障害者年金や生活保護の受給は考えなかったのか。
まあ、あの兄貴にはそんな知識はなかったのかもしれないが、警察官の友人はなぜ社会的救済制度を教えてあげなかったのか、理解に苦しむ。
主演2人の演技力に惹きつけられながらも ここまで堕ちていかなければ...
主演2人の演技力に惹きつけられながらも
ここまで堕ちていかなければ生きていけない
事に疑問、、
そして唯一の友達の
『お前は脚が悪いんじゃなくて頭が悪いんだ』
障がい者支援や生活保護、知らないのかなぁとモヤモヤ
実際に風俗では軽い知的障がいの方は一定数いるそうで
どうせならお店のほうが妊娠リスクや悪い人からの危険も避けれるのに。。。
情報弱者でもあると言うことか。
寂れた漁港
美しくない、浜
削れた山
常に薄曇りの天気
ダンボールの貼られた窓
監督の美術面での細部へのこだわりなど好きです
評価が極めて難しい・・
様々な評価がなされ多くは高く好評である。この視点は日本映画ではあまり見ず、かなり生々しい。目をつぶってきた身近の現実である。現時点で僕はこの作品を評価できない・・。かなり重い内容だがご覧になる方は自己の判断でとしか言えない。
深く考えさせられるが、救いようが無い物語
人間生活の最低が分かる。ここまで人間は堕ちれると。これに比べると誰もが幸せな生活をしていると思える。この映画が、自分にとって何かの教訓になるんじゃないかとヒシヒシと感じるが、それが一体なんなのか分からない。救ってあげたいが、どうやって救えばいいんだろうか。
最後にかかってきた電話は、どうかハッピーエンドにつながる電話であってほしい。
暴論的自論
雰囲気は韓国映画の感じしました。
ポンジュノの助監の人ですよね。
ほぼ自主制作で、当時かなり話題になりました。
「カメラを止めるな!」みたいに
役者はほぼ知らない。
結構ガツンときました。
ガツンとき過ぎて、レビューが纏まらなかった。
極論言えば、母親が無責任過ぎるが、
出てこないから何も言えない。
ただ2人で生きていかなくちゃ。
ここから暴論😅
コレを観てるとAVを想起させる。
嘗てから思っていたが、
AVに出演する女子は2通りしかいなくて、
自分の容姿を武器に
稼げる時だけ稼いでさっさと辞める、か
容姿は良いけど周りの圧力で
女優になってしまった、パターン。
前者は、飯島愛とかマスカッツとか、
AV踏み台にTV出て有名になる!
という野心が見える。
後者は、グラビア出てたけどパッとせず、
いつの間にかAVに出てた、みたいな。
AV女優って、
後者の方が圧倒的に多いと思う。
グラビアからの転身はレアだが、
巷でかわいいからキレイだから、とか、
それだけの理由でなってしまうケース。
映画のマリコは、
分かり易く発達障害であり、
「オシゴト」と言えば性的サービス。
彼女ほど障害が顕著に見られるのは少なく、
発達障害てゼロイチではないので、
AV女優とか性風俗の方は、
マリコに近い人間なのではないだろうか。
それが良いとか悪いとかじゃなく、
発達障害だろうと下肢不随だろうと、
周りが手を差し伸べる社会を作りたいですね。
変な同調圧力は要らないけど。
こーゆー人にこそ、
生活保護は必要です。
高校生たちとの絡み。
嫌な予感しかしなかったけど、
あの反撃はサイテーでサイコー‼️👍
ただ、握手はサイテー🤣
環境の悪さ
生活保護を受ければいいと言ってる人がいるけど、多分教養も無く環境も悪い彼らは生活保護制度さえ知らないだろう。周りも自分の生活に必死で彼らに手を差し伸べる余裕も無いのかなと思った。
斬新な映画で面白かった。
凄い作品を観てしまった
演技がはちゃめちゃ凄い!
こんなに自然に障碍のある人を演じられるなんて!
「お仕事」シーンも全く嫌な感じがせず、
存在することが許される、愛される、必要とされている「幸せ」を強く表現している
(と思った)
福祉的な事を書かれている方もいらっしゃるが
そんな事に頭が回るならこんな現状ないと思うのです
お金が入っても贅沢はお持ち帰りマクドナルド
恐らく兄の方も知能的にグレーゾーン
頼れる人もいない環境で救いは「お仕事」と二人きりの「家族」という繋がりだけ
なるほどこの作品を観た後に30分の作品を観るとがっかりしちゃうかなぁ
障碍なのか障害なのか
ちょっと見て微妙ならやめようと思っていたのですが、自閉症の方の演技がとてもリアルだったので、最後まで目が離せませんでした。なんでもない時の動きや、視線や、発言などとてもよく観察されたのだと思います。
障害者年金の手続きとか、みんな教えてあげよう。
じめっと
した印象の映画
実は僕が知らないだけで、このような家族はあるのかもしれないが、余りにも余りのじっとり粘りつく世界観が続く映画だった。
個人的には縁あって監督作品にエキストラ参加させて貰ったが、この映画を貫いた湿り気は感じなかった。
きっとこの後香ばしいキノコ生えてるんだろうなぁ🍄
以上現場よりw
禁忌に挑んだ野心作
底辺社会に生きる兄妹の悲惨な状況をシリアスに綴った作品。
製作、監督、脚本、編集を務めたのは片山慎三。氏にとっては本作が長編監督デビュー作ということだ。これだけ衝撃的な内容の作品を、しかもほぼワンマン体制で作り上げてしまった所にこの監督の凄みを感じた。
後で調べて分かったが、片山監督はここに至るまでにたくさんの助監督経験を積んできたということだ。「TOKYO!」や「母なる証明」ではポン・ジュノ監督の下で、「マイ・バック・ページ」や「苦役列車」では山下敦弘監督の下で助監督を務めている。これらの監督の名前を見れば分かるが、いわゆるエンタメ路線とは一線を画した、作家性の強い監督の下で経験を積んできたことが分かる。
障碍者を描くということは日本映画ではある種タブー視されているようなところがある。そこに挑んだ片山監督の意気込みを自分は大いに評価したい。中には、未成年者との性交や障碍者同士の性交といった刺激的な描写も登場してくる。障碍者と言えど同じ人間なのだから、彼らにだって普通に性欲はあるし、普通に人を裏切ることだってあるはずである。本来であれば映画の中でそれを描いても間違いではないはずなのだが、どういうわけか表現自粛という謎のフィルターに阻まれて禁忌とされてきた風潮があるように思う。そこに切り込んだ本作は、かなりの野心作と言えるのではないだろうか。
しかも、今作の配給にはイオンエンターテインメントが協力している。これまでであれば、この手のインディペンデント映画は都内のミニシアターでひっそりと上映して終わりであったが、本作は全国のイオン系のシネコンにかかったのだ。シネコンはいわゆるライト層のユーザーが利用する劇場である。そこでこうした映画がかかるというのは、それだけで実は画期的ではないかと思う。
原一男監督の長編デビュー作「さよううならCP」は、今でこそソフト化されVODでも配信されて誰でも観れるようになったが、長年幻の作品としてされてきた。それだけ障碍者を扱った作品というのは日本映画史では隅っこのほうへ追いやられていたのである。
尚、昨今では「37セカンズ」も単館ロードショーから口コミで評判が広まり、徐々に公開規模を増やして最終的にはシネコンでもかかるようになった。今後もこういう傾向が増えて行けばいいなと一映画ファンとして思う。
物語はいたってシンプルである。上映時間も90分足らずとコンパクトにまとめられている。内容がヘビーなだけに、この短さはある種ありがたいとも言える。
そして、そのヘビーさを和らげるためか、片山監督は随所でユーモアを配している。例えば、下ネタも交えて描かれる学校のシーンなどには思わず声を出して笑ってしまった。真理子と独居老人のやり取りにもクスリとさせられた。
映像も、序盤こそ兄妹の極貧生活を反映してか、薄暗いトーンで覆われているが、真理子の売春が徐々に軌道に乗り人並みの暮らしを送れるようになってからは陽光が降り注ぐ明るいトーンに切り替わっていく。やってることはヒドイ話なのだが、画面全体がそれを和らげる効果を生んでいる。
また、ピンクチラシを空にばらまくシーンには、新人離れした洗練された映像センスが感じられた。
余韻を引くラストも良い。監督の問いかけのようなものが感じられ、兄妹のその後の人生が色々と想像された。
確かに演出に粗削りな部分は見られる。例えば、真理子とヤクザの行為を良夫に見せつるシーンで、突然カメラがズーミングをする個所があるのだが、これには違和感を持った。
ただ、そうした拙さを補って余りあるパワフルな演出と作劇は、今の日本映画界にはない勢いと新鮮さに満ち溢れており、片山慎三監督の今後の活躍が頼もしく感じられた。
兄妹を演じたキャストの好演も見逃せない。特に、真理子を演じた和田光沙の体当たりの熱演なくして本作は語れないだろう。障碍者を健常者が演じるというのは大変難しいと思うのだが、それを堂々と演じきって見せたことで作品の説得力を生み出している。
重くのしかかり突き刺さる映画
1時間半ずっとしかめっ面で食いしばりながら観ていた。苦しすぎる…居た堪れない…
そのギャップで花火のシーンがとても温かく印象的だった。
社会問題を提げリアリティのある脚本と演出。主演の兄妹ふたりの悲壮感漂う演技が素晴らしい。
ラストは深い。
私たちは他人にどこまで優しくなれるか
2021年11月14日
知り合いから勧められて鑑賞。
あらすじを読んで、『誰も知らない』や『万引き家族』、『マザー』とテイストが似ている作品だと思いました。
以下、作品の感想です。
◆和田光沙の名演、迫真の演技
和田光沙さんは本作で初めて知りましたが、自閉症のある真理子役を完璧にこなしていました。本当に自閉症の方を起用したのかと思うほどにリアルでした。
濡れ場シーンも違和感がなく、観ている側も引き込まれてしまいました。
◆良夫が憎めない
良夫は自閉症の妹・真理子に売春をさせて、生活費を稼ぐという、鬼畜・外道の極みな性格です。
しかし、彼自身にも罪悪感があり、真理子が妊娠したときには、真理子が慕っていた客に夫になってくれないかと、必死に訴えるシーンが印象的でした。
どんなに外道なことをしても、やっぱり家族・妹を捨てることはできない優しい心が個人的に刺さりました。
真理子が、良夫に叩かれているにも関わらず、売春してもらった1万円を「家に入れる」と言うセリフは、健気すぎて辛かったです。
◆福祉サービスの存在を知らない
兄妹はなんで生活保護などを受けないのか、映画の設定が非現実的だというレビューがちらほら見受けられました。
私の知り合いに市役所で生活保護の業務に就いている方がいますが、生活保護を知らない層は一定数存在しているそうです。また、知っていても、「生活保護の世話になるなんて恥ずかしい」という思いから、福祉のサービスを受けずに、自滅していく層も存在しています。
豊かになった日本でも、最底辺層は福祉サービスまで辿り着けないのです。
自分とは無縁の世界だと決め込んで、そこに目を向けようとしない、見たくない、綺麗なものだけを見ていたいという我々一般人に、現実を突きつけてくるような感覚でした。
◆真理子の最後の表情は?
正直、ラストの真理子の表情の意味は分かりませんでした。
ただ、携帯の着信音に振り返った様子から、真理子は「お仕事」の合図を感じたのではないでしょうか。それを察した良夫の表情も印象的でした。
◆明日から自分は他人に優しくなれるだろうか
日本は世界の中では豊かな国ですが、未だに最低限の生活を保障してくれる福祉サービスにすら辿り着けない国民層がいます。また、犯罪を犯し、刑務所で罪を償った者が頑張って社会復帰をしようとするも、「国民感情」が彼らを社会から追い出す現実もあります。両者は生きたくても生きられない底辺という意味では同じ存在です。
私たちは、そのような人たちにどこまで優しくなれるだろうか。手を差し延べてあげられるでしょうか。
それを問われているような映画でした。
主演女優の和田光沙さんが凄い!!
内容が衝撃的過ぎて倒れそうでした。
日本の何処かに良夫と真理子のような境遇の兄妹が存在しているかもしれないと思うと涙が止まりませんでした。
良夫は足も悪いし障害を持つ真理子を抱えているのだから、ちゃんとした手続きをすれば生活保護を貰えるだろうし、真理子は障害者なのだから手続きさえすれば国からのサポートもしてもらえるだろうに…
警察官の友達は良夫と真理子の状況を見て市役所に相談するとかしてあげないんですね。
それが引っ掛かりました。
それより真理子を演じた和田光沙さんの演技が凄すぎて感動しました。
途中でDVD止めて配役を確認しましたもん。
本当に障害者を使っているのかと思いましたよ。
素晴らしい女優さんだと思います。
調べたら2020年の日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞は「新聞記者」のシム・ウンギョンさんが受賞してますが、この映画を見たからには私の中では2020年の最優秀主演女優賞は和田光沙さんです。
日本では、このような素晴らしい作品が日の目を見ないので悔しいです。
そして日本が本当に生活に困っている弱者に優しい国になることを願います。
片山慎三監督の今後の作品にも注目していきたいと思います。
最初の数分で冷めました
え?生活保護は?障害者支援は?
二人だけで家に籠もってるのならまだ分かりますが警察の友人いるでしょ?なんで誰も行政を勧めてあげないの?昭和初期の日本なら理解もできるが現代だよね、これ。
韓国映画ばりの現実感を期待しましたが、最初からリアリティに欠けた設定で興ざめしました。この状況ならさすがになにかしらの手当ては受けられると思いますよ。
たまに貧困ゆえの悲しいニュースなどありますしお話として観ればおもしろいと思うので星はつけました。
でもなぁ~海外で観られてこれがザ・日本だと思われたら迷惑だわ。。
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