「【”芸術家に戻る!”天才建築家だった女性が一見幸せそうに送っていた家族との生活。だが・・。彼女が新たなる夢を見つけ”もう自分自身から逃げない!”と言う決意を持つ様をコミカルに描いた作品である。】」バーナデット ママは行方不明 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”芸術家に戻る!”天才建築家だった女性が一見幸せそうに送っていた家族との生活。だが・・。彼女が新たなる夢を見つけ”もう自分自身から逃げない!”と言う決意を持つ様をコミカルに描いた作品である。】
■天才賞の異名を持つ「マッカーサー賞」を若くして受賞した建築家バーナデット(ケイト・ブランシャット)は、或るトラブルが元で仕事を辞め、夫のIT企業に勤める有能なエルジー(ビリー・クラダップ)と、一人娘のビー(エマ・ネルソン)と”一見幸せに”暮らしていた。
◆感想
・バーナデットは建築家として、その先を有望視されていたがある事が切っ掛けで仕事を辞めシアトルに越してくる。
で、専業主婦として暮らす日々だが、彼女は臨家のオードリー(クリステン・ウィグ)を始めとして人付き合いは悪く、買い物もネット頼り。
ー 観ていると、彼女が現状に全く満足していないことが分かる。それにしても、あのネットがロシアンマフィアと繋がっていたとはねえ。クスクス。-
・オードリーの隣のバーナデットの家の斜面に蔦が生い茂る中、オードリーはバーナデットに蔦を切って良いか尋ね、バーナデットが了承するシーン。
ー ”だから、蔦が地面を抑えているんだから切ったらダメだって!”と思ったらオードリー家のパーティの際に土砂崩れが起こり、オードリー家は大変な状況に。
バーナデットはそれを見越した上で、了承したのかな。クスクス。-
・夫のエルジーは仕事で忙しく、娘のビーも”私立には行かない!”と言いだし、バーナデットの苛苛は増して行く。
ー この辺りのバーナデットのオカシナ行動が彼女の精神状態を物語っているね。序でにストーリー展開もやや粗い。-
・エルジーとビーはバーナデットに”南極に行こう!”と持ち掛けるが彼女は乗り気でない。だが、”南極に行く=南極点に行く”と思い込んだ彼女は、且つての自分のように一直線である。
ー エルジーとビーとは別の船で、南極に向かうバーナデット。
南極の海をシー・カヤックを漕いでいる時の彼女の表情は、シアトルに居る時とは別人のように爽やかだ。
そして、彼女は南極点に向かう隊に無理やり入隊する。
漸く合流したエルジーとビーも、彼女の活き活きとした表情を見てOKを出すのである。
<今作は夢を失い、退屈な日常を送っていた且つては建築家として名を馳せた、専業主婦バーナデットが新たなる夢を見つけ、”もう自分自身から逃げない”と言う決意を持つ過程に辿り着くさまをコミカルに描いた作品である。>