「私もお金を入れてしまうわ」さらば愛しきアウトロー Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)
私もお金を入れてしまうわ
監督のシネフィルと、人と人との「尊敬」の気持ちが溢れている傑作。
アメリカンニューシネマのような落ち着いたムード。心踊るアウトロー。ラジオのつまみをひねると名曲「ローラ」が音量を上げ、二人で観る映画にはモンテヘルマンの「断絶」が登場。デートの後の忘れ物(キス)。車のトランクから紙幣が飛び散らばるシーン。そして夕陽のガンマンのポーズ。etc…
そうなのだ。私たちはこうした素晴らしい映画たちに育てられたのだ。自分を育ててくれた映画の、その最前線にいたレッドフォードとお別れしなきゃいけないなんて。
長い間の感謝と尊敬が丁寧に丁寧に描かれている。だから泣きそうになるのだ。目には見えないものを映し出す繊細な視線を持つデビッドロウリーは、間違いなく天才だ。
それにしても、こんな魅力的な強盗なら誰だってお金をバックに入れてしまう!レッドフォードにしかできない役です。
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