「クラシック素養ないけど響いた」蜜蜂と遠雷 こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
クラシック素養ないけど響いた
原作未読。なのでなぜミツバチなのかわからないけれど、英語だと目標に向かって懸命に動くさまをミツバチに例えたりするようなので、登場人物たちをなぞらえているのだろうか。
コンクールで決勝に進む面々はそれぞれがテーマを持ち、なんとかそれをつかもうともがいている。どれも見ていてもっともだなと思えるテーマでもあって、クラシックの難しいことなど何も知らない私でもなるほどと思える理想だ。
それが最終的に全員のテーマが結実する。
こんな収束の仕方があるものなのかと驚いた。そして感動もした。
世界は常に音に溢れている。勝手に鳴るものもあれば、子供が何かをたたく、はじくなどで発生する音もある。子供は何が面白いのかというほどに確かめるのだけれど、あれはある意味世界が自分の問いかけに答えてくれている、そんな場面なのかもしれない。
だから世界は音楽に溢れていると感じられるものは、世界から祝福されているとも感じられるのではないだろうか。
コンクール結果も順当に思う。天才は気づきを与えてくれ、芸術家はそれを教えてくれる。Giftだからなあ…。
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