「ピアノの音のシャワーを浴びているよう」蜜蜂と遠雷 saitallさんの映画レビュー(感想・評価)
ピアノの音のシャワーを浴びているよう
ピアニスト役の俳優さんたちの演技もさることながら、脇を固める俳優さんたちも素晴らしい。演奏シーンの描写は、幻想的であったり象徴的であったり、はたまた迫力みなぎるリアルな指使いをクローズアップしたりと、まったく飽きさせない。全編にわたってピアノの音のシャワーに降り注がれているような気分になった。こんなにも視覚・聴覚を満足させるだけでなく、余白たっぷりの描写で想像力を刺激する映画は久しぶりだった。実はまだ恩田陸さんの原作を読んでいないので、この音楽の世界をどのように言葉で表現しているのかとても興味深い。ぜひ読んでみようと思う。
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