「息を呑む映像」蜜蜂と遠雷 jaikoさんの映画レビュー(感想・評価)
息を呑む映像
真面目で美しく、こんなに真っ直ぐな映画って最近ほんと珍しい。
人気のあるイケメン俳優で客を呼ぼうという意図もなく、
ただ音楽とはと、問いかけてくれ、この世界に存在している自分の素晴らしさに気づかされる。
松岡さんは最近薬で捕まった女優さんのような容姿で呼ぶ役者さんではないけれど、地に足のついた、演技と思えない佇まいで、そこは自分の集大成を見せよう!という力みもなく
こんな難しい役なかなかできないと思いました。日常が何より大切だし、ほんの小さな雨音もこぼさず感じ取る感性を、努力なのでしょうか、媒体となりこちらに伝える力量があるのは素晴らしいですね。
ちやほやされていないからできるとも言えるし、ヘルタースケルターのような役ができる人もまた必要なのかもですが。
でもこの映画の方がやっぱり虚飾の世界よりも実りがあって現実に生きる自分らには宝物のように感じます。
わくわくすること、他と合わせていくこと、神は細部に宿ると言いますが、
この世の中美しいもので溢れていると、汚いものがあるからそれがまた光るので、区別はつけられないというところですが。
もっと早く観て人にオススメするべきでした。
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