劇場公開日 2019年10月4日

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「張り詰めた空気感と最高のピアノ」蜜蜂と遠雷 あいわたさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5張り詰めた空気感と最高のピアノ

2019年10月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ピアノコンテストがテーマということで、かなり張り詰めた緊張感が全編に亘るのだが、それだけでないそれぞれへの救いが見られ、見た後に爽快感と満足感が得られる作品。緊張感からくる疲れは感じられるが、決して徒労感はなく爽快だ。
特に松坂桃李の役が良かったなぁ、生活者の音楽というフレーズは中盤までは音楽だけに打ち込めない自分の環境へのコンプレックスとしか感じられなかったが、脱落してからの彼は、実力者との力の差を肌で感じながらも自らの立ち位置をポジティブに受け止めた。
ピアニストの孤独さと、でも同じようなピアニストと共鳴してお互いにポジティブな影響を及ぼし合うピアニストたちの関係性のコントラストが見事でした。

あいわた