映画ドラえもん のび太の月面探査記のレビュー・感想・評価
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ド「想像をやめたら破壊の始まりだ」
約30歳離れた子も親も楽しめる傑作。
ラスボスが1,000年培養AIってのは驚いた!
随所にパパきゅん要素
・シャーでしかない赤い人
・エヴァの顔風兵器
・X-MEN的エスパー子供達
・ドラえもんお得意パラレルワールド設定
・圧倒的カヲル君キャラのルカ
・メタルクウラのビッグゲデスター的メカ要塞
そしてAIは世界を幸せにするのか?に対するドラえもんのアンサーは「想像力を絶やせば破壊を生む」と。
こんなに概念的で未来志向なメッセージを叩きつけ最後は亀の甲羅で脳天ブッ放す。なんて痛快なクライマックス。子供にねだられたらもう一回観たい。
限りあるものは美しい
一言で言ってしまえば、ルカのこの一言にこの映画の意味が集約されていると感じる。
私は原作小説等は全く読まずにこの映画を観賞したが、この世に永遠は存在しないという事、だけど全ては太古の昔から繋がっていると言う事だと訴えかけているのだと思えた。
この話の基礎となっている異説・通説や、ゲストキャラクターそれぞれの話がなんだかバタついたストーリー進行でおざなりに感じたのは否めないが、全体的な話のまとまりとしては良かったとは思う。但し、これは私と言う大人視点からの話。
上映中、小さな子供連れの家族も勿論沢山いたが、ドラえもん映画なのに珍しく、子供たちが笑い声を上げている事が極端に少なくてビックリした。三枚目キャラ的な芸人声優の二人の出番も少なかったし、特段それほど面白いシーンも無かったからか?
そして、のび太そっくりの宇宙ウサギとカメのやり取りも至って普通だったし、寧ろシリアスなシーンばかりが目立っていたと個人的には感じた。
一つ残念だったのは、2度とルカとのび太達は会えない風な流れにさせておいての、最後のあのグダグダ感。
もう一捻り欲しかったな〜。
深く考えてはダメ
去年がどうしようもなかったので、とりあえずホッと一息。声も絵も。
ただ、考えてしまうとダメ。
最初の方は随分こだわっていてルカがバッジなしでどこでもドア開いたら、向こうに空気がないから部屋の物が飛ぶとかあった。
でも、だんだん見せ場を作るのと話を進めるためによく分からなくなっていくバッジ。
のび太死にかけた所もシェルターに大気あるとはいえ、バッジ外れたところは無いはず。ルカがシェルターに連れてくまでも水中でなく宇宙だから瞬間で呼吸云々でなく先ず凍って死ぬ。
それはルカがどうにかしたのだとしよう。
でも、細かいこと言えば、水から酸素は作れたとしても地球と同じ大気は作れないからね?
今度はカーレースが唐突に始まる。
力使う関係なくアルが探査機のカメラに映ってしまったから探査機壊した…と言ってるのに。
アルに力を使わせて発見させる為と、その後の逃げる手段に必要だったんだろうけど。
これはバッジ関係ないんだけど、ルカが衰弱状態で一人で大勢に囲まれた中からルナ奪還してルナを異説の世界に逃がす。
それが出来るなら二人で逃げられるか、なんなら敵壊滅してませんか?とは。
ここでバッジに戻って、これは単に疑問なんだけど異説の世界に入った異説バッジ着けた現実世界の人間は見えなくなるの?
果ては、しずかちゃんである。
ノビットのアベコベバッジの説明の為なんだけど、なんと外したら死ぬつってんのに自分からスルッとバッジ外したよね?なんともなかったし。
外したら見えなくなる。アレ?ノビット見える→そのバッジか、と。
エンディングがもっと分からない。
不老不死を捨てて年を取って死ぬ普通の人間に。という。
エンドロールで年食ったルカ、ルナも流れたけれども要はバッジなんですよね?つまり、誰かがバッジ外してルカを見たら変わってないんですよね?死ぬの?
てか、バッジ外したら死なないんですよね?と思うと決意としての感動も微妙だし。
例え本当に死んだとしましょうか。異説の条件に入ってない亀さんは皆が死んだあとに一人?一匹で取り残されて生きていくんよ?
友達がどうの仲間がどうのゆーてたのに、最後は亀が一人で悲しみを背負うエンディング。
というところまで考えて切なかった。
良くも悪くも、ドラえもんマニアの作った作品
ドラえもんのスケールからすると比較的近場なわりには今までメインの舞台になってなかった「月」を舞台に、ドラマニアの小説家さんならではのヒネった発想を盛り込み、飽きずに楽しめる話にはなっていました。
ゲストキャラクター達もなかなか魅力的です。
ただ、そのゲストが話に食い込んでくるのがやや遅く、それまではドラにありがちな箱庭話に終始しているので、アクセルがかかるまで時間がかかった印象です。
また、箱庭はアニマルプラネット、キーパーソンは鉄人兵団&竜の騎士、ラスボスは鬼岩城、という感じにどこか過去作の焼き直し感があり、ここがタイトルに書いた「良くも悪くも」の印象に繋がっています。話全体を見るとそこまで焼き直し感はないのですが…
あとはキーアイテムの異説クラブバッジの後半の役割が、小さい子にはちょっと分かりにくそう…
ドラえもん映画としては当たりの部類だとは思うのですが、面白がれるのはひみつ道具の「特性」をちゃんと理解出来る年齢の子ども(小学校中学年くらいから?)か、生粋のドラマニアか、という感じで、対象範囲は思いのほか狭いかも…
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