劇場公開日 2019年12月27日

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「『ハードロック・ハイジャック』の再来、想定外にも程があるメタルロードムービー!」ヘヴィ・トリップ 俺たち崖っぷち北欧メタル! よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0『ハードロック・ハイジャック』の再来、想定外にも程があるメタルロードムービー!

2020年1月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

フィンランドのド田舎の村にある介護施設に勤めるトゥロは働く幼馴染の仲間と組んでいるメタルバンド・・・とはいってもバンド結成から12年間人前で演奏したこともない在宅コピーバンドのボーカル。ある日ギターのロットヴォネンが思いついたギターリフから遂に初めてのオリジナル曲が完成、ノルウェーのメタルフェス出場のチャンスが訪れる。インペイルド・レクタム(直腸陥没)というイカしたバンド名も付けて盛り上がるトゥロ達だったが、全く想定外の様々なトラブルが彼らに襲いかかる。

バカしかいないハードロックバンドが騒ぎを巻き起こすブレンダン・フレイザー主演のコメディ『ハードロック・ハイジャック』を彷彿とさせる話ですが、フィンランド産なので何もかもが規格外。バンドメンバーはもちろん全員どうかしてますが、トゥロが思いを寄せる花屋の看板娘ミーア以外にまともな人間が一人もいないので、各キャラが巻き起こすトラブルにいちいち大爆笑。個人的にお気に入りなのは一見一番まともそうなベーシストのパシ。終始ポーカーフェイスで繰り出すオフビートな奇行の数々に腹筋が千切れそうになりました。クライマックスに至るまで何もかもがハチャメチャですが、田舎ならではの閉塞感が妙にリアルなのでメタル愛に溢れたエンディングの爽快さは格別です。

よね