「劇画の時間軸で映画を撮ろうとするから、こういう失敗作になる。」キングダム お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)
劇画の時間軸で映画を撮ろうとするから、こういう失敗作になる。
舞台は古代中国ということで、それらしい風景のなかで撮影されているのですが、登場人物(特に主人公二人)のリアクションが実に現代人的で、興醒めします。
また、戦闘シーンで、敵は何千人も死ぬというのに、味方はぜんぜん死なないというのはいかがなものでしょうか。
なによりも興醒めなのが、劇画と同じテンポで独白が混じる戦闘シーンです。
時間軸がメチャクチャになり、間延びすることおびただしく、シラケてしまいました。
劇画なら、いいんですよ、この独白は。
読者は瞬時に読み進めるだけだから。
しかしこの山盛りの独白群をひとつひとつ映像にして見せてしまうと、どうしようもない間抜けな作品になってしまいます。
ってわけで、劇画と映画は時間軸がまったく違うのだから、もっといろんなシーンを放り込んで味を濃厚にしないと、観客をあくびさせてオシマイになるのにな、と残念でした。
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